書籍の中では様々な妖怪男が紹介されていますが、環境によっては出会えない妖怪男もいます。
「
コンサル男は、エリート高学歴男性に数多く存在しますが、いわゆるハイスペ層なので母数は多くありません。それに対して
自称ロジカル男はよく転がっているので出会いやすい。本の感想でも『あいつ自称ロジカルだ!』という反応を多くもらいました」
このように、妖怪男は種類によって、生息地に偏りがあるもの特徴なのだとか。
本では紹介しきれなかった妖怪男として、「文系エモ男」もいるそうです。これは出版業界やメディア業界によくいるタイプで、
プライド山男と
コンサル男(自称ロジカル男)と
メンヘラほいほい男と
恋心の搾取地主の複合系。
「文系エモ男は、編集者などの文字を扱う仕事や、それに憧れる男性に非常に多いです。本をたくさん読んでいて知識は豊富なので、知識で人を判断する癖があります。自分が『何者かであるはずだ』『何者かでありたい』という思いが強く、夢見がちで自分語りが長い。『普通の人ってつまらないんだよねー』と言いつつ、自分をすごいと言ってくれる“普通の人”も必要。自分より圧倒的にすごい人に出会った場合、逃げるか、崇拝するという動きをします。ちなみに彼らは、
君は見どころがあるね男の卵でもあります」
いろいろな妖怪男をみてきたぱぷりこさんですが、今までで一番やばかった妖怪男を教えてもらいました。
「
ブログにも書いたメンへラほいほい男でしょうか。女性にモテなかった、ヤリチンになれなかったルサンチマンが服を着て歩いており、自意識のこじらせ方が厄介な男性でした。
男のプライド山男要素もあるため、性差、年齢、職業、収入などの要素ですぐ自分と相手の上下を判定します。自分より上の人には
僕を救って男として尽くし、下だと思えば
自称ロジカル男として見下す。妖怪男コングロマリッドという感じですが、その人を知っている人が全員、妖怪男認定する逸材でした」
テレビやネットで話題のネタに出てくる人たちはどんな妖怪男なのか。ぱぷりこさんに分類してもらいました!
川谷絵音(ゲスの極み乙女。)「ギターマガジン 2016年 02 月号」 リットーミュージック
●ゲスの極み乙女。川谷絵音
ベッキー以降いろいろな騒動をおこし、ついに活動を停止した川谷絵音。彼はどの妖怪男?
「
恋心の搾取地主+
君は見どころがあるね男+
トラウマ吟遊詩人の複合型。もちろん
不倫おじさんでもありますが、週刊誌などの情報を見るとこの複合型かなと思います。実家同伴やディズニーデートで本命感を漂わせつつも、結局コミットしないところは
セフレ牧場経営者でもあります」
●バームクーヘンエンド
仲良い男女の2人が、周りからも付き合っていると思われていて、女子も相手を特別に思っていたのに突然別の女子と結婚されてしまう。披露宴の引き出物のバームクーヘンを家で泣きながら食べるという…ネットで話題になった、このタイプの物語の男はどんなタイプ?
「まさに
恋心の搾取地主そのものですね。搾取地主は『付き合えるかも』という希望を餌にウマウマする妖怪。気持ちの搾取なのでつらいのに被害が可視化されにくいので陰湿です」
●性差別発言をする政治家など
男尊女卑発言して炎上する政治家などがよくいますが、妖怪男ではどのタイプ?
「男尊女卑が強い人は
男のプライド山男要素が強いですが、とんでもロジックを並べ立てるという点では
自称ロジカル男とも言えます」
<TEXT/ミノシマタカコ イラスト/平松昭子>