セルフメディケーション税制の対象となる商品は現時点で1500以上あります。
厚生労働省のホームページには、あいうえお順で商品がまとめられています。自分が日頃よく飲んでいる薬があれば商品名を一度チェックしておいてもよいでしょう。
商品名をチェックする以外にも、対象となる商品がわかる取り組みがされています。例えば商品や値札表示の箇所に「税・控除対象」というシールを貼られていたり、レシートに★や●などの印が印字され、セルフメディケーション税制対象商品である旨が書かれていたりします。

値札に「セルフメディケーション税 控除対象」の表示が(ピンクの矢印のところ)
セルフメディケーション税制であれば、年間の対象となる薬の購入が2万円でも利用できます。
1.2万円を超える8千円が所得控除の対象となり、先ほどと同じ女性のケースで計算すると
1200円の減税となります(所得税減税8千円×5%+住民税減税8千円×10%)。11万円医療費がかかった時と近い減税効果を得られることになりますね。

薬のレシートにも、対象商品にマークがついていたりする
注意点としては、セルフメディケーション税制と医療費控除の両方は利用できないこと、また健康に関する一定の取り組みを行っていなければ利用できない制度であるという点が挙げられます。確定申告の際、健康診断書やインフルエンザの予防接種を受けた領収書などを提出する必要があるため、捨てないように気をつけましょう。
また、同じブランド名がついた薬でも鼻用は対象商品だけれど、熱用は対象外であるといったケースもあるようです(鼻、熱は一例で、別のブランドだと熱が対象商品といったことも)。厚生労働省の一覧や、店頭やレシートでの表記をしっかりチェックしましょう。
実際の減税手続きを行うのは来年(2018年)ですが、
対象となるのは今年支払った薬代からです(現時点では2021年までの5年間の措置)。
市販薬や、医療費にまつわるレシート、領収書はすべてとっておき、年末に医療費控除と、セルフメディケーション税制、どちらを使うか選択すれば大丈夫です。今から医療関連費用のレシートを入れる箱や封筒を準備して、来年の確定申告に備えると良いですね。
<TEXT/風呂内亜矢>
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【風呂内 亜矢(ふろうち・あや)】
ファイナンシャルプランナー。CFP認定者、宅地建物取引士。26歳でマンションを購入したことをきっかけにお金の勉強を始める。現在はテレビ、ラジオ、雑誌等でお金に関する情報を発信している。9月に新刊『
デキる女は「抜け目」ない』が発売に。
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