桐谷健太、「生田斗真を支えて」と監督に言われ感じた役者としての成長
『かもめ食堂』『めがね』などで人気の荻上直子監督の新作『彼らが本気で編むときは、』が公開です。
主演を務める生田斗真さんが、トランスジェンダーの女性を演じることで早くから注目を集めている本作。トランスジェンダーのリンコと、その恋人マキオのもとにやってきた、マキオの姪で愛を知らない孤独な少女トモの生活を軸に物語は流れます。ずっと続くかに思われた3人での温かな日々でしたが……。
生田さん演じるリンコを大きな愛で支えるマキオに扮した桐谷健太さんに単独インタビュー。役者としての変化などを語っていただきました。
――撮影中に荻上監督が「リンコさん(生田さん)を支えてほしい」と伝えたときに、桐谷さんが「はい!」と答えて、同世代の役者を支えてと言われて素直に了承できるなんて、思った通り、桐谷さんはすごくいい人だと感じたという話を聞きました。
桐谷:今回はいつもと違っていたと思います。マキオという役がそうさせたのかもしれません。昔だったら、「一番目立ったれ! それが作品にもええ!」みたいな感じでしたが、そういう感覚がまったくなかったんですよね。とにかくリンコさんが、斗真がキレイに見えるようにと。監督はこの作品に命をかけると言ってましたし、俺は俺ができることをしようと。
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――やはりマキオになりきっていたからでしょうか。
桐谷:俺自身が役者として変化する時期にあったこともあるかもしれないですが、いま思えばマキオだったからという部分も大きいのかなって。マキオってがつがつしてないんですよね。この映画で「俺が一番目立ったろ!」と思って演じていたら、もはやマキオじゃなかったと思います。
――もっと前にオファーが来ていたら、違っていた?
桐谷:そもそも来てないね(笑)。監督が、俺が30代に入ってからのあるドラマを観てくれたときに、「こんなに色気あった、この人? こんな感じの芝居できるの?」と思ってくれたそうなんです。20代の頃の俺とは違うものを感じて、それがあっての今回のオファーに繋がったみたいなんです。
――監督も20代の頃の桐谷さんには、俺が俺がというイメージがあったんですかね?
桐谷:おそらくバリバリあったんじゃないですか(笑)? マキオは別に色気はいらない、むしろダサくて話もつまらないんだけど、すごく優しいという、監督の旦那さんのイメージが入っている役です。でも、目立ったろというのではなくて、ふわっとしたスタンスで入っていたという点は、監督が観てくれたドラマと今回で通じるところがあったんだと思います。
――では役者としてのタイミングもあったんですかね。
桐谷:そうですね。
――トランスジェンダーのリンコさんは生田斗真さんが演じました。
桐谷:斗真とは以前、連ドラも一緒にやって、打ち上げでもキスしたりされたりの仲だったから(笑)、変な気遣いもなく、すっと入っていけました。ただ斗真は、今回、本当に大変で戦っていたと思うんです。その健気さがリンコさんにも通じていたと思います。
役柄を超えて生田斗真の支えに
マキオに繋がった30代での変化
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