なお、アナ式では、口の形を作ってから声を出すのもポイントの一つ。
「口の形を作るのと同時に声を出すと、音がつながって不明瞭な音声になってしまうんですね。正しい日本語を話すには、一つ一つの音(おん)を区切って明瞭にするのが大事です」

上野アナ
なるほど、アナウンサーさんの言葉って一つ一つが区切られていて、とても聞き取りやすいですよね。それにはこんなコツがあったのですね。気を付けて行ってみたところ、「区切り」を意識するだけでも、おなかに力が入るとわかりました。おなか周りの運動になっている感覚があります。
また、「姿勢をよくすると声がラクに出せる」というのも、やってみたらよくわかりました。イメージとしては、“「”型の排気口のような形ってありますよね。自分の体があの形になったような感じで、おなかで作り出した空気に、口の形で「音」をつけて、外に出している印象なのです。
なので、疲れはしたのですが、疲れるところが普段と違って、のどがまったく痛くならなく、顔やおなかを使ったまるでスポーツ後のような疲れだったのです。これなら、慣れれば長時間続けられそうですし、顔とおなかのシェイプに役立ちそう。
またもう一つ、声を出しながらだと、いつも以上に大きく顔を動かせるとわかりました。

大きく声を出すと、自然に顔のエクササイズになる(写真はイメージです)
単なる顔のエクササイズだと、「ここをこう動かさねば」という思いに囚われていったん脳を通すせいなのか、顔の動きに制限がかかり、イマイチはじけられないのですね。しかし、声を出しながらだと口の可動域が広がりやすい。しかも「目は常に笑顔で」というので、口と目が同時に動くので頬が自然に使われて、たるみ防止にもなりそうです。
実際、上野アナに教わりながら、「あ」から「お」までを発声したのですが、ほんの20分程度のレッスンながら、レッスン後には頬に赤みがさして、顔が立体的にぷりっと上がった感じさえしました。
「顔のたるみに悩む人はもちろん、ラクに声を出したい人や、きれいな声になりたい人に、この発声法はオススメです。大きな声を出すと、ストレス発散にもなりますし、代謝もよくなると思いますよ」
この方式のいいところは、「とにかく口を大きく開くのがポイント」というように、シンプルでわかりやすいところ。どこでもできるので、デイリーに行うエクササイズとしてはかなりよいのではないでしょうか。
【上野智広アナプロフィール】
早大卒業後、文化放送でスポーツ実況、スポーツキャスターなどを務め、フリーに。現在はFM Nack5「サンデーライオンズ」などプロ野球実況の他、DAZN、テレビなどで高校野球、メジャーリーグなどを実況
<TEXT/にらさわあきこ>
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