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「私がダブル不倫をやめられない理由」結局はカラダの相性?

 男は建築の現場監督で、自由な時間がわりとあった。当時、フリーの監督になったばっかりだったので、どこにでもついていった。現場にいき、たまに「嫁さん」などと紹介されたこともある。  鹿児島の現場にも行き、金沢にも行った。温泉にも行き、あたしたちはひどく求めあった。男はあたしに「愛している」「好きだ」と何度も言った。あたしも「同じだよ。同じ気持ちだよ」と返していた。 不倫

不倫をやめられない理由はセックスしかない

 既婚者同士の付き合いはいつのまにか自分たちだけの世界を作っていた。  不倫から抜けられない一番の理由は「身体の相性」以外ない。デメリットしかない付き合いの中、危険をおかしてまで逢う理由はセックスの他ないのだ。男はあたしを狂ったように抱いた。あたしも男を獰猛に求めた。 「死んでもいい」「殺して」。あたしは男に何度も「殺して」と訴えた。セックスのたび、涙を流した。「帰りたくない」「帰したくない」。2人はもう取り返しがつかないところまできていたのだ。  その矢先、とんでもないことがおきた。(※次回更新の「後編」に続く) <TEXT/藤村綾> 【藤村綾】 あらゆるタイプの風俗で働き、現在もデリヘル嬢として日々人間観察中。各媒体に記事を寄稿。『俺の旅』(ミリオン出版)に「ピンクの小部屋」連載、「ヌキなび東海」に連載中。趣味は読書・写真。愛知県在住。
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