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ドリカム吉田美和は大丈夫?アデルもノドを壊した「絶唱」の危険

 7月24日からオンエアされている、ENEOSの新しいCM。2020年の東京オリンピック・パラリンピックを応援するコンセプトで、DREAMS COME TRUEの新曲「その日は必ず来る」が流れるのですが、これがなんかヘンなのです。

絶唱する吉田美和が心配になる

 無理筋なゴスペル感とでも言えばよいでしょうか。確かに吉田美和(52)は声量が豊かで、音域も広く、フェイクなどを駆使しては反射神経の鋭さを見せつけてくれます。  なのですが、彼女が実力を発揮しようとするほどに、なぜか聴いているこちらは不安になるのです。いつも「高い音が出切るかな」とか、「このアドリブの着地点はどこだろう」などと気になってしまって、音楽の流れから意識がそれてしまう。  とにかく歌の筋量を維持することが目的になっていて、今回の「その日は必ず来る」も、ライブでやったとしても吉田美和のコンディションを把握する以外には特に聴くべき点のない曲になってしまっているのですね。  さて、ここからが本題。こういったタイプの歌を聴くと、心地よさや感動よりも心配が先立つのはなぜかと、かねてから気になっていたからです。余力十分の島津亜矢などとは違って、どこかに過度な負荷がかかっている辛さが感じられるのですね。たとえるならば、軽自動車にハマーのエンジンを積んでぶっ飛ばそうとしているような……。

アデルがノドを壊してライブ中止…シャウトする歌唱法の危険

 そんなことを考えていたら、イギリスの歌手・アデルがノドを壊してしまったというニュースを知りました。7月1日と2日にウェンブリースタジアムでの公演を控えていたのですが、声が出なくなり、ライブは中止になってしまったのです。 アデル アデルはまだ29歳。6年前にも同じような症状から声帯の手術をしたというのに、再び歌手生命の危機に立たされてしまいました。  プロだけではありません。20代前半の女子学生がアデルやホイットニー・ヒューストンのように歌おうとして声帯結節を患ってしまったり、まだ10歳の女の子もストップがかけられてしまうほどにノドを酷使している状況があるそうなのです。  こうした問題の原因を探る「Why do stars like Adele keep losing their voice?」という記事が英紙・ガーディアンの電子版に掲載されていたので、少しご紹介しましょう。  主な内容は、“現代のショービジネスではこうした症状はどうしても起こってしまうものだから、その都度治せばいい。そのために自分たちがいる”とする専門医の意見に反論する形で、あるボーカルトレーナーの話を紹介しています。  リサ・パグリンとマリアンナ・ブリッラの2人は、「アデルでさえも間違った歌い方をしてきた」と指摘し、大量の息を吸い込み、吐き出すときの圧力で声帯を振るわせて高い音や大きな声を出す歌唱法こそがノドを傷つける原因だと分析しているのです。
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その絶唱は必要?自爆するシンガーたちも
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