桑田佳祐のソロアルバムは、サザンのアルバムと違ってメンバーがいない分、桑田自身が全役割を背負って細部にまでこだわって制作していた。
「でも、今回の『がらくた』は信頼している3人の音楽仲間たち(アレンジャー片山敦夫氏、エンジニア中山佳敬氏、マニュピレーター角谷仁宣氏)に任せるところは任せるという、分業スタイルをとっているとのことです。完璧主義者の桑田さんからすると、今まででは考えられないことでしょう。
スタジオにこもる時間を、今は健康維持のため、体を動かすことに時間を割いていると聞いております」(音楽関係者)
やはり病気を経て、原による体調管理下で音楽制作をするようになったようだ。
ニューアルバムには、NHK朝ドラ『ひよっ子』の主題歌「若い広場」も収録されている。楽曲発表時にはNHK上田会長が「曲は気に入っている」としながらも、「歌詞が聴き取りにくい」「意味不明」と批判した。当初はツイッターでも「歌詞が聞き取れない」「何言ってるかわからない」といった声が相次いだが、今ではそのようなコメントはない。
桑田佳祐は「今の時代は音楽業界も芸能界も政界も、ちょっとでも隙を見せると世間に晒されてしまう時代でビクビクしながら生活している。若い人はそれだと大人に夢を持てないし、夢も見ない。それが寂しいから、自分が昔から聴いて来たものを、新しく整えて提示した」といった主旨のことを雑誌『pen』9月1日号で語っていたが、今回の曲が様々な世代に受け入れられていることを素直に喜んでいるだろう。

ちなみに、長男の桑田祐宜(ゆうき)も音楽活動をしているが、がんになる前の桑田佳祐は“厳しい世界だから”と反対していたそう。病気の後は、“やはり好きなことをやるのが良いのでは”という考えに変わって、応援しているという。
がんを経験し、還暦もすぎた桑田佳祐は、公私ともに変わってきたということか。
<TEXT/女子SPA!編集部>
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