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痴漢の多くは「四大卒のサラリーマンで家庭持ち」。その驚きの実態とは

露出度の高い女性が狙われるとは限らない

 これまで性犯罪の加害者像についてお話ししてきましたが、最後に、被害者像に対する誤解についてもお伝えしたいと思います。「露出度の高い服装や短いスカート」「男性関係が派手で水商売の経験あり」などの被害者像も、実は現実と大きくかけ離れています。  特に顔見知りでない性犯罪の場合、加害者が何を基準に被害者を選ぶかというと、「おとなしそうで抵抗しなさそう」「警察沙汰にはしなさそう」なタイプをその研ぎ澄ました嗅覚で本能的に選びます。選択基準の最優先事項は「逮捕されないこと」なのです。つまり、「そんな短いスカートをはいていると性犯罪にあうよ」という指摘は、性犯罪の実態を無視したもので的外れといえそうです。どうぞ今後の参考にしてください。  これまでご紹介した事実は、世の中に存在する痴漢の特徴のほんの一端に過ぎませんが、今後も少しでも多くの人に痴漢の実態を知っていただきたいと考えています。それを知ることではじめて効果的な痴漢撲滅の対策が講じられるのですから。 【斉藤章佳 プロフィール】 1979年生まれ。精神保健福祉士・社会福祉士/大森榎本クリニック精神保健福祉部長。大学卒業後、アジア最大規模といわれる依存症施設である榎本クリニックにソーシャルワーカーとして、アルコール依存症を中心にさまざま々なアディクション問題に携わる。2016年から現職。専門は加害者臨床で「性犯罪者の地域トリートメント」に関する実践・研究・啓発活動を行っている。 <TEXT/斉藤章佳>
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