最後のC子さんはテレビ制作会社に勤める32歳。仕事に邁進していたらいつのまにか30歳を過ぎていました。
「忙し過ぎて彼氏を見つける暇もなく男性経験ゼロのまま、この歳になってしまったんですけど、まだ仕事に打ち込みたいから全く結婚なんて考えてなかったんです。
なのに! この間、山形の実家に帰省した時、父が車で駅まで迎えに来てくれたんですけど、その
車のドアを開けたら助手席に『ゼクシィ』が置いてあったんです」
結婚の“け”の字もない娘に家族は、大学を卒業してからずっと「早く結婚して」と言っていました。ですがその気のないC子さんに業を煮やし強硬手段に出たんだそう。
「
『二足歩行だったら誰でもいいから結婚してくれ!』って父親は言っていました。勘弁してほしいですよ、もう……」
家族の存在はときに、結婚適齢期の女性の心を惑わせます。介入し過ぎて女性たちの人生を狂わせる親もいるのです。
<TEXT/コマ子>