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藤井隆、90年代風CMが人気!“芸人”を超えて長く支持される理由とは

 芸人としてだけではなく、俳優や音楽活動でもマルチに活動する藤井隆が、いま新たに注目を集めています。

 9月13日に発表した新しいアルバム「light showers」。このプロモーションとしてYouTubeで公開された動画「藤井隆 “light showers” CFまとめ」は約58万回再生されており、90年代風CMのパロディ映像が、「なつかしい!」「あの頃のCMそのもの。リアル!」とネット上で話題です。

「ザ・ベスト・オブ藤井隆 AUDIO VISUAL」

「ザ・ベスト・オブ藤井隆 AUDIO VISUAL」よしもとアール・アンド・シー


 世間的には、2000年前後の大ブレイク期に比べて地味な印象がある藤井隆ですが、実はそれ以降も、芸人の枠を超えて支持され続けているんです。消えてしまう芸人も多いなか、藤井隆の生命力の理由とはーー?


3つの顔を持ち、どの活動でも手を抜かない姿勢



「藤井隆さんが、支持される理由とは?」というテーマをいただいて、彼のいちファンとして責任重大…!と、震え上がりました。

 TVタレントとして大好きだっただけでなく、音楽活動・舞台などの「芸人」以外の活動も見守ってきて思うのは、彼には色々な顔があり、魅力を解説するのはとても難しいということです。

 ですが、どの顔においても“自分はまな板の鯉であり、素材を料理していただく“という姿勢は一貫しています。

 自身の表現欲求は二の次で、求められているものを全力で打ち返す、自分という素材で極上の料理を提供しようという意思が、すべての活動に貫かれています。

 まず、誰もが知る吉本興業所属のお笑い芸人としての顔。

 次に、TBSドラマ「逃げるが恥だが役に立つ」、NHK大河ドラマ「真田丸」、そして10月から開始のNHK朝ドラ「わろてんか」などの話題のTVドラマに次々と出演し、ミュージカル「ビッグ・フィッシュ」、野田秀樹演出「エッグ」など舞台でも存在感を放つ俳優としての顔。


 そして、もう一度歌ってほしいアイドル・女優さんのためにレーベルSLENDERIE RECORDを立ち上げ(※)、早見優をステージに呼び戻し、自身の作品もコンスタントに発表する、「歌手」兼「レーベルオーナー」としての顔。

意外とキャリアの長い音楽活動



 TVを通して見る藤井さんは俳優・芸人の顔が目立ちますが、今のクラブカルチャーにシフトした音楽活動も最高にcoolです。


 音楽キャリアは長く、「ナンダカンダ」の大ヒットで2000年のNHK紅白歌合戦に出場。2004年「オールバイマイセルフ」の後しばらくはTV番組の企画CDの発表のみでしたが、2014年、tofubeatsと組んだ「ディスコの神様」以降、本格的な音楽活動を再開。

 ソロ活動に加え、レーベルを立ち上げ、椿鬼奴・レイザーラモンRGとのユニット作品をリリース。

 また、懐メロ歌手ではなく「今」のクラブで鳴らすダンスミュージックを歌うシンガーとして早見優をダンスフロアに召喚し、プロデューサーとしての手腕も発揮しています。


 クラブイベントにも積極的に出演し「踊れる」楽曲でフロアを盛り上げ、テレビタレントとしての顔しか知らないお客さんを前に、一発屋ではないことを証明してみせました。

ライブで直接対峙するお客に見せるサービス精神



 かと思えば、ワンマンライブや主宰イベントでは「ここに来てくださった皆様なら、おわかりですよね?」とコアなファンだけがわかるマニアックな楽曲やネタを披露し、特別な親密感に隆マニアは狂喜乱舞。

 そこがどんなに小さなクラブ、CDショップの店頭、あるいは路上であっても(蒲田のお祭りにシークレット出演し、ライブ中に乱入したダンサー女性と即興で共演したこともありました)、ステージに立てばどんなハプニングも笑いに変え、百戦錬磨の芸人技を惜しみなく披露してくれます。

藤井隆

画:筆者

 とある撮影禁止のライブハウスで、スマートフォンでバンバン撮影してしまうお客さんに「一緒に盛り上がりたいから、携帯はやめて踊ろうよ!」と、とびっきりの笑顔で呼びかけたエピソードは、まるで「北風と太陽」のようです。

 お客さんを諌(いさ)めて場の空気を冷やしてしまわずに、「今この場を一緒に楽しむ」素晴らしさを明るく伝えることで、みんな暖かくなって自然とコートを脱いで、スマートフォンを手放し踊りたくなったことでしょう。

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マシュー時代から一貫する、シチュエーションで遊びきる姿勢

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