「夫よ死んでくれ~」。批判もある「だんなデスノート」サイト管理人に聞く
「夫に死んでほしい」。そう願う妻たちの本音サイト「だんなデスノート」の投稿をまとめた書籍が刊行され、大きな話題を呼んでいます。
「朝起きたら冷たくなって死んでいますように」「死体で帰ってこい!」といった過激な言葉に対し、SNS上では「男性差別でないか」といった批判や、「そんなに夫が嫌なら離婚しろ」と言った声が挙がっています。
どんな狙いでサイトを運営しているのか、批判をどう受け止めているか。「だんなデスノート」管理人の牧田幸一郎さんに話を聞きました。
――サイトを始めたきっかけは?
牧田:子供のためです。僕の小さい頃、両親がよく目の前で喧嘩していたんです。母親が父親の悪口を言うこともあって、子供心にすごく傷ついていた。夫への不満をどこかで吐き出せたら、子供の前で文句を言うということは起こらなかったのでは……そう思い、はけ口を作ってあげようと考えたのがきっかけです。
――サイトの書き込みで多いのはどういった悩みなんでしょうか?
牧田:多いのはモラハラ、DV。それにギャンブル中毒、借金、浮気や不倫。最近特に多いのはスマホ中毒。いわゆる課金中毒ですね。夫が借金してまでスマホのゲームに課金してしまう。
――最近で印象深かった書き込みはありますか?
牧田:旦那さんに対してというのとは少し違うかもしれませんが、個人的に『わかる』と思ったのが「私の代でこの血は止めてやる」というもの。旦那さんだけでなく、実の親とか、義理の親に向け「こいつらの子孫は残したくない、子供なんて絶対に産まない」と。
僕も小さい頃にいい思い出がなく、親と絶縁状態で、全く同じことを思ったことがあるので、印象に残りました。
――書籍化で改めて注目が集まり、「前向きに考えられないのか」「なんで離婚しないか」という批判の声が挙がっています。
牧田:離婚したければすればいいという意見は一番多いですね。それを言っているのは男性で、離婚できない状況を分かっていない。僕からすれば、こいつバカだなぁと(笑)。
離婚ができない理由は、堀り下げていくとお金です。
例えば結婚して主婦を10年やって仕事を探そうとすると、職歴にブランクが10年あることになる。27歳で結婚したら37歳でゼロから仕事を探さなくてはいけない。男性でも37歳で何もない状態から探すというのはすごく難しいし、小さいお子さんがいれば時間の融通も利かなくなる。
「保育園落ちた日本死ね」ではないですが、そういった問題とつながっているということを理解していないと感じます。
はけ口があれば、子供の前での喧嘩が減るかも…
