Entertainment

「恋人は自分という国への移民」。『ヘドウィグ~』の監督が新作を語る

誰かと一緒に同じ場所にいること。それがより重要になる

『パーティで女の子に話しかけるには』より_5

『パーティで女の子に話しかけるには』より

――ザンがエイリアンということもあり、エンの顔をなでたり舌でなめたりと、ふたりの距離感は独特でした。監督は、人と人が出会っていくとき、精神だけでなく、肌の触れ合いも大切だと感じますか? キャメロン:今はデジタルの時代で、人と人の間に距離が生まれてしまっているよね。画面が人と関わるときの邪魔になる。だから、同じ場所にいるということが、以前よりも重要になってくると思う。一緒にいること。それが大切。 性的な触れ合いという点に関しては、人によるよね。僕の両親はセックスをあまりしなかったけれど、最高の関係だった。人にはそれぞれのケミストリーがあるから、それが何なのかはふたりが決めていけばいいと思う。 ジョン・キャメロン・ミッチェル監督――肌の触れ合いを怖がっている人もいます。ひと言いただけますか? キャメロン:若い人たちがセックスを怖がるのは、今はポルノが溢れすぎていて、それを真似しなきゃいけないと思ってしまうからじゃないかな。僕らの子供の頃には、そういう情報がなかったから、真似するより、自分たちで考えていかなきゃならなかった。 セックスっていうのは、ふたりの人間が、自分たちの子供を作るように自分たちのセックスを作っていかなきゃいけないんだ。それは文化とかポルノとか、他の人がとやかく言うことじゃない。だから触れ合いに関してもふたりが決めることだと思うよ。でも若い人のセックスレスが増えているっていうのは、やっぱり心配だし不自然だよね。 <TEXT&PHOTO/望月ふみ> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 『パーティで女の子に話しかけるには』は12月1日より全国公開中 配給:ギャガ (C) COLONY FILMS LIMITED 2016
望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi
1
2
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ