
ちなみに、たまに見かける「わら納豆」は、わらを“容器”として見立てているだけで、培養菌を添加して作られる人工納豆。これは天然菌を使ったホンモノです。緊張しながらわらを開けてみると、深茶色の大粒大豆が出現。ふっくらぎっしり! なんとも
貫禄ある堂々としたお姿です。

使用している大豆は、栃木県北部にある小さな集落で“門外不出”とされていた極秘豆だそうで、発酵学者として知られる小泉武夫先生が、
『生涯に一度、一生に一度食べたい納豆』と絶賛されたんだとか。さっそく付属のタレをかけてシンプルにいただきます。果たしてそのお味は・・・?

ウマイ、以上! ズバリ、味覚・嗅覚に関わるあらゆる受容体が、「これはうまい!」と反応しているような衝撃を感じてしまい、余計な言葉が出てきませんでした。
口の中をこの納豆でいっぱいにして、いつまでも食べていたい、そんな神レベルの味・香り・食感です。大豆ってこんなにおいしかったの?
納豆ってこんなにごちそう感あったの? と、目からウロコの連続でした。

肝心な「ねばり」もしっかり細やかで最上級。本来の作り方にこだわった発酵食品は、「一生に一度」という言葉に強く納得、「おいしさ」だけでなく、「食べることの意義」について深く考えるきっかけにもなりました。
<TEXT,PHOTO/スギアカツキ>
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【スギ アカツキ】
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、独自で長寿食・健康食を研究し、各メディアで活躍中。
@akatsukinohana