――世間には不妊治療をしている夫婦はたくさんいますけど、そこから里子や養子を迎えることに踏み切るケースはまだまだ少ないと思います。不妊治療を経て里子を迎えた先輩として、そういった方々に何かメッセージは?
古泉:不妊治療をあきらめたら里親登録……ではなく、
不妊治療と里親登録を同時進行で進めると、気持ちの面で安らぎになるのではないかと思います。不妊治療はふと気付くととんでもない深みにハマっていることもあり、精神的にキツいので。

――なるほど。里親登録もして、いろんな選択肢があると思っていれば、少し気持ちが軽くなるかもしれませんね。不妊治療をやめてから里親登録となると気持ちの切り替えも難しそうですけど、不妊治療をしながら里親研修などを受けていれば、気持ちを徐々にシフトしていくこともできそうですし。
古泉:ええ。それに、里親活動をしている方っていい意味で雑な方が多くて、
「里親会」などでお話を聞いていると気持ちがラクになるんですよ。なんでも「ワハハハハ」と笑い飛ばすみたいな感じなので。全体の印象として本当に明るい方が多いので、集まりに行くだけで楽しい気分になれると思います。
あと、里親研修には養育施設に行って子どもと触れ合える研修もあるんですけど、それもとっても癒されますね。「なんてかわいいんだ!」と連れて帰りたくなってしまいますよ。
――そういう研修を受けると、里子や養子を迎え入れる自信に繋がりそうですね。「里子や養子をちゃんと愛せるんだろうか?」という不安をなかなか拭いきれない人も多いと思うので。そういう意味では古泉さんの著書を読むのもオススメですね。たっぷり愛情を注いで育児を楽しんでいる様子が十分に伝わってきますから。

『うちの子になりなよ 里子を特別養子縁組しました』(イースト・プレス)より
古泉:いや~、うちのうーちゃんがとてつもない輝きを放ち続けている素晴らしい子なので、別の子だったら同じように愛情を注げていたかわからないですよ。もし、今後妻との間に実子が生まれるようなことがあっても、うーちゃんには敵わないんじゃないかと……。
――それって典型的な親バカですよね。血縁など関係なく愛情を注げるということがよくわかりました(笑)。
【古泉智浩 プロフィール】
1969年生まれ。ヤングマガジンちばてつや賞大賞受賞。『ジンバルロック』『ワイルド・ ナイツ』他。『チェリーボーイズ』が映画化し、2018年2月に公開予定。『うちの子になりなよ 里子を特別養子縁組しました』は現在、
漫画配信サイト「Vコミ」で連載中。ブログ:
古泉智浩の『オレは童貞じゃねえ!!』
<TEXT/持丸千乃>