DVシェルターは「寒くて暗くて怖かった…」課題が多い現状とは
シェルターを出た後の仕事と家も大問題
「何度も何度もケースワーカーに『賃貸物件の内見をしたい』とお願いをして、何度目かに受け入れられ、実際に部屋を見に行き、契約をしてシェルターを出ることができました。
シェルターを出るときに住み込みの就職先をあっせんしてもらえることもあるのですが、あまりいい話は聞きませんでした。本人の希望は聞いてもらえません。シェルターと提携しているホテルがあるということで、そこで働いている人が多いようです。日給7500円という話です。
どうしてもシェルターから出たい場合は、家族や親戚の家を退所先として指定することができます。家族がいない人は、元カレの住所を家族のものだと偽るのだとか。でも携帯が手元にないので、家族の住所が思い出せずに退所先が書けない人が続出していました」(夏央さん)
シェルターでは携帯をスタッフに預けるルールのところが多いそうです。GPSで場所がバレたり、DV夫などと連絡を取ってしまうリスクがあるためです。
あの暗い室内を思い出すと息が苦しくなる
和久井香菜子
ライター・編集、少女マンガ研究家。『少女マンガで読み解く 乙女心のツボ』(カンゼン)が好評発売中。英語テキストやテニス雑誌、ビジネス本まで幅広いジャンルで書き散らす。視覚障害者によるテープ起こし事業「合同会社ブラインドライターズ」代表
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