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岡田将生が“痛男”、木村文乃が“毒女”に。岡田の演技が「気持ち悪い」!?

 関わる女性たちの人生を翻弄する自意識過剰で無神経なモンスター級の“痛男”伊藤くんと、彼に振り回される女性たちを毒づきながら、自身も追い込まれていく崖っぷち脚本家の“毒女”莉桜。いくつもの毒が吐き出されていく、名匠・廣木隆一監督による恋愛ミステリー『伊藤くんA to E』が公開になります。  伊藤くんと莉桜に扮してそれぞれに新境地を見せているのは、これが初共演となった岡田将生さんと木村文乃さん。W主演を務めたおふたりにお話しを伺いました。
左から、岡田将生さんと木村文乃さん

左から、岡田将生さんと木村文乃さん

カットがかかるたび、女優陣から「気持ち悪い」の悲鳴

――岡田さんは強烈な痛男を演じました。演じてみて発見したことはありましたか? 岡田:伊藤には、共感できないし、好きにもなれないキャラクターなんですけど(苦笑)、でも、究極的に純粋なんですよね。それで、もしかしたらこの人は子どもなのかなって考えたら、結構かわいいなと思えるようになって。そこからどんどん伊藤のことが好きになりました。
『伊藤くんA to E』より

『伊藤くんA to E』より

――木村さんのほかにも、佐々木希さん、志田未来さん、池田エライザさん、夏帆さんが、伊藤くんに振り回される女性たちを演じています。女優陣からの伊藤くんの評判はいかがでしたか? 岡田:カットがかかるたびに、毎回、みんなから気持ち悪いって言われてました。そのときは結構、精神的に引きずりましたね。褒め言葉だとしても(苦笑)。
『伊藤くんA to E』より_5

『伊藤くんA to E』より

――木村さんも毒女を演じました。 木村:私の場合は、莉桜を演じてみて何かを新たに感じたというより、廣木監督が求めているものをくみ取りながらやることを大切にしました。監督の頭の中ある気持ちの完成図があるというか、気持ちの流れにどう乗っかれるか、でしたね。
『伊藤くんA to E』より_2

『伊藤くんA to E』より

木村文乃のぐしゃぐしゃの泣き顔に監督が満足の笑み

――莉桜が部屋で顔をぐしゃぐしゃにしながら泣く場面がとても印象的でした。 木村:あそこは特に台本に泣くとは書かれていなかったんです。 ――そうなんですか!? 木村:はい。莉桜は莉桜で、特に私と似ているわけではないのですが、でも、なんだかあのシーンの感情はすごく分かったんです。脚本家のクズケン(中村倫也)から、ドラマプロデューサーの田村さん(田中圭)がしていたある行動を聞いて、自分ひとりで戦ってきていると思っていたのが、田村さんと莉桜、ふたりで作ってきた過去のドラマの歴史を感じてすごく響いて。なんだかぶわっと来たんです。それで涙があふれた。廣木監督が(満足そうに)ニヤニヤしながら撮っていました(笑)。
『伊藤くんA to E』より_3

『伊藤くんA to E』より

――本作に登場する女性たちはデフォルメされてはいるものの、同性としては頷けるところも多いです。でも男性の岡田さんには理解しがたいかもしれません。 岡田:正直、登場する女性たち全員に関していろいろ思いました(苦笑)。特に男として分からないのは、エライザさんが演じた聡子の行動。友情からああいうことをする(親友が恋する伊藤くんを寝取る)というのは男にはないので不可解でした。でも、映画で通してみると、そういうこともあるのかもと思いました。理解はできてないでしょうけど。
『伊藤くんA to E』より_4

『伊藤くんA to E』より

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