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深田恭子&松山ケンイチが演じる不妊治療のリアル『隣の家族は青く見える』

 深田恭子と松山ケンイチ演じる夫婦が不妊治療に挑む姿を描いたドラマ『隣の家族は青く見える』(フジテレビ系 木曜夜10時)。視聴率は初回が7%、第2話が6.2%と推移しています。
隣の家族は青く見える

「隣の家族は青く見える」フジテレビ公式サイトより http://www.fujitv.co.jp/tonari_no_kazoku/index.html

コーポラティブハウスを舞台にしたさまざまな“家族”の物語

 物語の舞台となるのは、4組の入居者が暮らすコーポラティブハウス。  ダイビングインストラクターの奈々(深田)と中堅おもちゃメーカーに勤める大器(松山)の五十嵐家。  子どもが欲しくないネイリスト・ちひろ(高橋メアリージュン)と、別れた妻との間に息子がいるスタイリスト・亮司(平山浩行)の事実婚カップル。  それから、ゲイであることを隠して生活する建築デザイナー・渉(眞島秀和)と、彼のもとに転がり込んできた謎の青年・朔(北村匠海)。  そして、会社を辞めたことを周囲に隠している真一郎(野間口徹)と、見栄っ張りの深雪(真飛聖)と二人の娘の小宮山家。  ドラマは五十嵐家を中心に、それぞれに問題や悩みを抱えたファミリー&カップルが日々顔を突き合わせながら生活していく様子がコメディータッチで描かれていきます。

不妊治療の厳しい現実に立ち向かう主人公夫婦の絆

 しかしながら、内容はかなりヘビーです。奈々と大器は家の購入をきっかけに妊活を始めますが、35歳という奈々の年齢もあってか、なかなか妊娠には至りません(※不妊の原因があるのは男女ほぼ半々の割合と言われ、原因不明のケースも)。  ドラマはまだ序盤ですが、不妊治療は一般的にタイミング法、人工授精、体外受精とステップアップしていきます。おそらく2人もそのたびに選択を迫られることでしょう。  不妊治療は「暗闇の中を進む出口のない迷路」などと表現されることもあり、当事者にしかわからない苦しみがあると聞きます。奈々と大器にも、決してキレイごとでは済まされないリアルな問題、胸が締めつけられるような苦しい出来事が待っていることが充分に考えられます。  また、ステップアップするごとに費用や身体的負担も増えることから、時間の経過とともに夫婦の価値観の違いが浮き彫りになって関係に溝が生じたり、最悪の場合は離婚になったりするケースもあるといいます。  物語が進むにつれ、おのずと奈々と大器が子どもを授かるかどうかにフォーカスされていくことは間違いありません。加えて、ちひろと亮司、渉と朔、小宮山一家もそれぞれに答を見つけ出し、新たな道(結婚・離婚・破局)を進むことも予想されます。  ただ、不妊治療に限らず、目の前の問題に対してパートナーと向かい合い、共に乗り越えていこうとする姿に視聴者は共感し、励まされます。そう考えるとこの作品はまさに、現代社会における王道ホームドラマと言えるのではないでしょうか。  理想を言えば、どのような形でもいいから奈々と大器にはパパとママになって欲しい!  たとえ妊娠という奇跡が起きなくとも、せめて希望を感じさせる前向きな結末をどうか用意してもらいたいです。 <TEXT/中村裕一( Twitter:@Yuichitter)> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
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