82歳の美容家が教える、ラクに生きるために「すること・しないこと」
風通しの良い人生を送るコツ。
人生が思うようにいかない! と嘆いたり悩んだりする人は、案外多いかもしれません。でも人生は、「今」が連なってできたもの。だったら、今この時の過ごし方をちょっとだけ変えてみませんか。
これはしない、あれはする』は、簡単に実践できる日々の教訓がいっぱい。著者の小林照子さんは、現役の美容研究家兼メイクアップアーティスト。なんと御年82歳。
とはいえ説教臭さはまったくナシ。人生における整理整頓の仕方や気持ちよく日々を過ごすコツを、やさしい語り口で説いているのです。
本書は「しないこと」と「すること」の2章に分かれていて、とてもシンプル。例えば、「詮索(せんさく)しない」。SNSが横行する昨今、“いいね!”が付かなかったことへの疑問や、イベントに誘われなかった不満など、こたえのないモヤモヤに苦しむ人であふれています。そんなことに苦しめられるくらいなら、いっそ探り合いの種を捨ててしまおうではないですか。
本書にも、節度ある友情の育み方が載っており、「年齢とともに、家庭のこと、自分の体のことで人に知られたくないこと、根掘り葉掘り聞かれたくないことは出てくるもの」と諭(さと)しています。ほどよい距離感を保つのが、大人のたしなみなのですね。
次は「いやな言葉は口にしない」。
私は、女装家さんと接する機会が度々あるのですが、男装の時よりも女装している時のほうが、圧倒的に物腰も優雅で艶(つや)っぽいのです。メイクの効果もさることながら、言葉づかいや口調の魔法にいつも驚かされます。その魅力は、一緒にいる女の私よりも、ナンパされるのは常に女装家さんというデータが如実に物語っているでしょう。
話が横道にそれましたが、本書でも「言葉にすると、実現が早くなる」と断言しています。82歳の著者が言うのですから、間違いありません。
反対に、「乱暴な言葉、汚い言葉は、いつかブーメランになって自分に戻ってくる」のだとか。口はわざわいの元ですが、いやな言葉を使うと、自分までいやな気分になりますよね。
『“いいね!”が付いたかどうかをいつまで気にするの?
気持ちは言葉にした瞬間、目に見えるものになる
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