さて、仕事に結婚、悩んだ時の神頼みと言いますか、物事の決断を誰かにゆだねる人も多くいます。いろんな占いにハマる人もいるかもしれませんね。そんなあなたが「すること」は「
自分の芯を持つ」こと。
いつだって、人生は迷い道。私も選択の連続で、両親にさんざんダメ出しされてきました。でも、私は凸凹だらけの過去、そして凸凹だらけであろう未来を愛してやみません。人生のかじ取りは自分でするもの。自分で決断したなら、荒波だって越えられるはず。
本書の「
信じるものはいつも、自分の中にあるのです」、この一文が心のお守りです。八方ふさがりになったら、深呼吸をして、自分の芯を信じてみようではありませんか。
私事で恐縮ですが、40歳を過ぎた頃から体力も気力も落ち、いよいよ人生も終盤か、とゆううつになりました。しかし本書はそんな嘆きも一蹴。40歳なんてまだまだヒヨッコ、「
60歳だろうが70歳だろうが、人生は新しい扉をひらくことができる」と言うのです。
以前、著者のところに59歳の婦人が美容を学びたいとやってきたそうです。彼女は61歳でプロになり、69歳で亡くなりました。実は、彼女が美容を学ぼうと決心した時に、すでに余命いくばくもないのをご自身で知っていたのだとか。人生を変える決心が、彼女の寿命を10年も延ばしたのです。この著者の経験談を読み、私は私だけの毎日が、一日一日が愛おしくなりました。
本書に記されているたくさんの「しないこと」と「すること」は、ほんのささいなことばかりです。しかし、つい見逃してしまう小さな心がけが、人生を美しく、たくましくつくり上げていくのだと思います。
<TEXT/森美樹>
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