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“2.5次元”舞台「おおきく振りかぶって」、注目の若手俳優が高校球児に

 去る2月2日(金)、サンシャイン劇場にて舞台「おおきく振りかぶって」が開幕。当日昼に、囲み取材とゲネプロが行われた。
左から脚本・演出の成井豊、百枝まりあ役の久住小春、阿部隆也役の猪野広樹、三橋廉役の西銘駿、田島悠一郎役の納谷健、花井梓役の白又敦

左から脚本・演出の成井豊、百枝まりあ役の久住小春、阿部隆也役の猪野広樹、三橋廉役の西銘駿、田島悠一郎役の納谷健、花井梓役の白又敦

 原作は、ひぐちアサによる同名の漫画。類稀な制球力を持つも人一倍弱気なピッチャー・三橋廉が、創部したばかりの西浦高校硬式野球部に入部し、部員とともに成長していく姿を描く。
おおきく振りかぶって 1巻

Amazonより

 頭脳派キャッチャー・阿部隆也と絆を深めていく様子など、日常風景や心理描写も丁寧に描かれているところが特長で、原作コミックは累計発行部数1000万部以上、第10回手塚治虫文化賞新生賞や第31回講談社漫画賞一般部門を受賞しており、’07年にはアニメ化もされている息の長い人気作だ。  本作は、いわゆる“2.5次元”舞台。キャラメルボックスの劇作家・成井豊が、初めて手がける漫画原作の舞台という点でも注目が集まっている。
左から阿部隆也役の猪野広樹、三橋廉役の西銘駿

左から阿部隆也役の猪野広樹、三橋廉役の西銘駿

 囲み取材には、『仮面ライダーゴースト』で主役を演じた西銘駿(三橋廉 役)をはじめ、猪野広樹(阿部隆也 役)、久住小春(百枝まりあ 役)、白又敦(花井梓 役)、納谷健(田島悠一郎 役)、そして成井豊が登壇。作品や役づくりについて語った。  本作が2度目の舞台だという西銘は、最初こそ緊張した様子だったが、舞台経験豊富な先輩に支えられ徐々にほぐれてきた様子。「絆も深まって、いいカンパニーになりました」と笑顔で告げたほか、「原作で表しきれない三橋の細かな感情を、舞台上で表現できていると思います。見どころは全部です」と、生身で演じる2.5次元ならではの強みをアピールした。
ゲネプロより

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 猪野は「憧れていたキャラメルボックスさんの舞台に立たせていただけた」と、成井にペコリ。「好きだからこそ、稽古場でも舞台上でも闘って走り抜こうと」と、改めて誓っていた。ちなみに、野球歴はないそうだが「(いざやってみると)まあ打てましたね。センスあるなーって思いました」と冗談めかして言い、笑いを誘う場面もあった。
ゲネプロより

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 白又は、「西浦の好きなシーンは練習風景。高校球児らしさが描かれていると思うのでぜひ確かめてもらいたいです」とおすすめの描写を紹介。役に合わせて切ったという坊主頭を披露し、気合いの程をみせつけた。  そして「稽古終わりに、みんなで野球をするのが楽しかったです。柔らかいボールとバットを使って」と裏話を披露したのは、納谷。「そういった中で一つになれているなと感じる瞬間がたくさんあったので、いい舞台にできると思います」と振り返った。取材中も、5人で笑顔を浮かべる場面が多々。厳しい稽古の日々を明るく乗り越えた彼らの結束が感じられた。
ゲネプロより

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野球の躍動感、舞台で表現するのは「難しかった」
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