“結婚に向かない”女性たち「誰かと暮らすのが息苦しい…」
先日タレントの辺見えみり(41歳)が2度目の離婚を発表したとき、世間では「離婚を繰り返す人は、結婚に向いていないのでは?」といった声もありました。はたして結婚に「向き不向き」などあるのでしょうか? 男女関係について長年取材を続け、著書多数のライター・亀山早苗さんが読み解きます。(以下、亀山さんの寄稿)
2度離婚すると「問題があるんじゃないのか」と言われてしまう今の世の中、問題あるなしではなく「結婚に向かない女性」というのはいるのだろうか。
私自身、バツイチだが実は「結婚に向かない女」だと思っている。なぜなら、婚姻届を書いたときの「気持ち悪さ」がハンパではなかったからだ。それは「結婚制度に組み込まれること」への抵抗だった。
「私たちが正式にセックスしていい関係」であることを「お上」に届け出なければいけないというのが気持ち悪さの原因のひとつ。そしてどちらかが名字を変えなければいけないのもひとつ。戸籍のありようと、そこにまつわる「家父長制」の名残に、なんともいえない嫌悪感があった。戸籍が個籍になるようにと今も願っている。
ただ、この話を離婚組の友人知人にしてみても、あまり賛同は得られない。おそらく少数派なのだろう。それでも「私も結婚に向いていない」と話してくれる女性は少なくない。
若いころからひとり暮らしをしている女性に多いのだが、「誰かと暮らすのがむずかしい」タイプがいる。マリナさん(37歳)がそうだ。
「大学に入るために上京してからずっとひとり暮らし。ひとりに飽きて30歳のときに結婚したけど、2DKの賃貸マンションでふたりで暮らし始めたら息苦しくなりました。最初は楽しかったんだけど、半年もしないうちに夫が帰ってくる時間になると過呼吸みたいになって。夫には悪いことをしました(笑)。
とりあえず彼に都内の実家に帰ってもらって別居したら、一気に症状が改善された。でもまた一緒になろうとすると苦しくなる。
彼のことは嫌いじゃないけど、“夫婦、家族として一緒に暮らす”のがむずかしかったんです」
2年足らずで離婚し、それからはまたひとり暮らし。今も恋人はいるが、結婚するつもりはないという。広い家であれば問題ないかもしれないが、都内でそれを望むのはむずかしい。
しかも空間の問題ではなく、生活リズムの問題である可能性もある。
結婚という「制度」に組み込まれることへの抵抗
誰かと暮らすのが性に合わない女性
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