“結婚に向かない”女性たち「誰かと暮らすのが息苦しい…」
特異な恋愛体質を自覚する女性
マユミさん(36歳)は6年前に離婚した。結婚したから夫としてがんばろうとしたかつての恋愛相手を見て、マユミさんは引いてしまったのだという。今思えば、まじめでいい人だったんだけどと彼女はつぶやいた。
「結局、結婚して1年たたないうちに私に好きな人ができてしまって。浮気したら夫のよさとか夫婦のありがたみがわかるかと思ったけど、むしろ浮気を止められなくなって、次々、好きな男性ができて……。夫にはバレませんでした。でも私自身が結婚生活にうんざりしていって離婚したんです」
結婚生活を続けられなかった自分を責めた時期もあるが、今は「これが私の体質」と思うようにしているとか。
世間一般の「家族像」に違和感がある女性
ミチコさん(40歳)は7年間、がんばった結婚生活をそう振り返る。夫の両親はいい人たちだったが、世間体を気にする人たち。夫の兄が2度離婚していることをミチコさんにはひた隠しにしていた。彼女が夫の兄の存在を知ったのは結婚してから。
「いい家族でいるために、義兄の存在がなきものにされている。そんな気がしました。そういう価値観は夫にもあって、結婚して1年ほどたつと『子どもを作らないと、ヘンな夫婦だと思われる』って。子どもがほしいと言うならともかく、世間体を保つために子どもを作るっておかしい発想でしょ」
従来の家族観に価値を見いだそうとすると自分が潰れていく気がしたと、ミチコさんは表情を曇らせた。
私と彼、この組み合わせだからどういう関係が作れるのか、どういう家族になっていくのか。そういう視点が夫にはなかったのだという。
もちろん、ここに上げたポイントは、こういう人が結婚に向かないという意味ではなく、結婚に向かなかったと自分で思っている人が、結果的にこういうタイプだっただけだ。彼女たちに再婚の意思はないが、ひょっとしたら私も含め、ある日、さっさと再婚していくかもしれない。明日のことはわからない。それが人生だから。
<TEXT/亀山早苗>
【亀山早苗】
フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数亀山早苗
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
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