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『アイ,トーニャ 』で話題、元フィギュア“伝説の悪女”がダンス番組で大暴れ!スター選手と対決も

 セレブがプロのダンサーとペアを組み、ダンスを競い合うアメリカの人気番組『ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ Dancing with the Stars』(ABC)。その最新シーズンの決勝戦が5月21日に行われました。

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“アスリートしばり”で行われた今シーズンには、計10人のスターアスリートが出演。その中で誰よりも注目を集めたのは、現役のスター選手ではなく、かつてライバル襲撃事件疑惑で有名な元フィギュアスケーター、トーニャ・ハーディング(47)でした。

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「犯罪者に出場資格なし!」とツイッターで論争に


 トーニャといえば、リレハンメルオリンピックを直前に控えた1994年、当時彼女とともにアメリカフィギュア界のトップを走っていたナンシー・ケリガンの襲撃事件を企てた中心的存在とされた人物。

 その後、全米フィギュアスケート協会から生涯追放され、長らく日の当たらない人生を送ってきましたが、伝記映画「アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル」のヒットのおかげで再ブレイク。そこに、人気番組からオファーが来たというわけです。

「I, Tonya」

「I, Tonya」Universal Pictures Home Entertainment

 とはいえ彼女には“悪者”のイメージが強く、当初は1回戦で落選するだろうと予想されていました。

 ところが、始まってみると審査員からも視聴者からも受けが良く、5月14日に放映された3回戦では泣きながら踊ってみせ、優勝候補の一人だったフィギュア選手の長洲未来(25)ペアに視聴者投票で打ち勝って、決勝進出を決めてしまったのです。

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 これに対しツイッターでは怒りを顕にする人が続出。「一体何が起こったの?」「ありえない!」「未来ではなくトーニャが決勝戦に残るなんて!」「そもそも犯罪者が出演していることがおかしい」と炎上状態に。

 また、「トーニャはさっさと負けるだろう」と断言していた『USAトゥデイ USA Today』は、番組が彼女の過去に触れないのはアンフェアだと指摘するなど、徹底した“反トーニャ”を貫いていました。

セカンド・チャンスを愛するアメリカの国民性


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 決勝戦にはトーニャの他、平昌オリンピックで注目を浴びたばかりのフィギュアスケート選手アダム・リッポン(28)、現役アメフト選手ジョシュ・ノーマン(30)が、それぞれプロのダンサーと組んで社交ダンスとフリースタイル、二種類のダンスで競い合いました。

 トーニャペアはトップバッター。最初のワルツでは少し緊張した顔を見せていましたが、ディスコ曲『I Will Survive』で踊ったフリースタイルでは満点の30点を獲得。パフォーマン後には「今が人生で最高の時間。またこんなに充実した気持ちになれるなんて夢みたい」と、番組を心から楽しんでいる様子でコメントしました。

 しかし、残念ながら優勝はならず。圧倒的な華やかさを持つリッポンペアが、視聴者からの絶大な支持を得てトロフィーを獲得したのです。

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 もともと同番組は、スキャンダルで話題になったスターを採用することでもお馴染み。リオ五輪で偽装襲撃事件を起こした水泳選手、ライアン・ロクテ(33)をその直後に出演させた他、過去にはナンシー・ケリガンを出演させたこともありました。

“炎上マーケティング”と取れなくもありませんが、同時に、過ちを犯したスターにセカンド・チャンスを与えるアメリカの懐の深さを表した番組とも言えるでしょう。

『ザ・ワシントン・ポスト The Washington Post』によると、トーニャが勝ち上がれたのは技術力というより「知名度とネット上での関心の高さ」。番組放映中に『グッドハウスキーピング Good Housekeeping』が取ったトーニャに関するネットアンケートでは、約70%の読者が「セカンド・チャンスを与えるべき」と回答しています。


「落ちぶれたスターのその後を見てみたい」という野次馬根性もあるとは思いますが、苦境にも負けず最後まで立派に踊りきった元フィギュアスケーターの勇姿に感動したアメリカ人は、どうやら少なくはなかったよう。

 放送後『ピープル People』などの取材に対し、トーニャは「私にもまだ何か大きなことを成し遂げられる力があると思えたわ。私は決して諦めない。何が起こっても前に突き進むのみよ」と力強く語っています。

Source:
「USA Today」https://www.usatoday.com/story/sports/columnist/brennan/2018/05/06/adam-rippon-dancing-stars/585352002/
「The Washington Post」https://www.washingtonpost.com/news/early-lead/wp/2018/05/22/dancing-with-the-stars-recap-adam-rippon-crowned-mirror-ball-champion/?noredirect=on&utm_term=.c349823db27e
「Good Housekeeping」
https://www.goodhousekeeping.com/life/entertainment/a20647309/sasha-farber-tonya-harding-dwts/
「People」http://people.com/tv/tonya-harding-dancing-with-the-stars-finale/

<TEXT/アメリカ在住・橘エコ>
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橘エコ
アメリカ在住のアラフォー。 出版社勤務を経て、2004年に渡米。 ゴシップ情報やアメリカ現地の様子を定点観測してはその実情を発信中。




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