猫漫画『俺、つしま』が大ヒット。ふてぶてしくも可愛い猫「つしま」にインタビュー
いま、猫好きを騒然とさせているヒット猫漫画があります。書名は『俺、つしま』(4月26日発売)。一瞬で売り切れる書店が続出してすぐ増刷となり、Amazonでも総合8位(5/28時点)と躍進中です。
同作のもとは、ツイッターの猫漫画です。ウォンバットのような体型の、ふてぶてしくも可愛いキジトラ猫「つしま」(通称「ツーさん」)は、「俺、つしま」(@tsushimacat)というアカウントで2017年7月からつぶやき始め、今やフォロワー5万人を超える人気猫なのです。
「俺、つしま」では、ある日おじいちゃん(米粒のような顔の形をした、全身青い女性)の家の庭にフラっとやってきて居ついたツーさんと、先住猫や通い猫たちの日々が綴られています。
ツーさんはびょんいん(※動物病院のこと)が大キライで、連れていかれるたびに家出してしまいます。でもおじいちゃんのことがなんとなく好きなので、お礼にヤモリや虫や松ぼっくりを持って帰ってきます。
パトロールのお礼に「めしをよこせ」とやってくる地回り猫の「オサム」は、「シャーッ」と威嚇するのがお約束。鳥に脅されて「プキュ」と逃げ帰ってくる気弱な通い猫の「ちゃー」に、おじいちゃんの家に20年以上住んでいる最年長猫の「ズン姐さん」。
掃除機に吸われるのが大好きなズン姐さんは、年を重ねた猫特有のおっとりとした感じで「おら、かわいいだけじゃだめかしら?」と、猫好き読者のハートをわしづかみにしてきます。
普通の猫漫画では猫をデフォルメしますが、『俺、つしま』はちょっとした仕草や毛並み、目つきまで、猫そのもののリアルさ! 猫を変に擬人化せず、猫目線(?)の世界が描かれています。
その注目の猫、ツーさんがインタビューに答えてくれました。
――おじいちゃんの家の居心地はどうですか?
つしま:うん、居心地いいよ。ベッドがいっぱいあるし、押入れの中とか本棚の中とかソファーの下とか、寝場所が多いところが気にいっているよ。
――最初は通い猫だったそうですが、おじいちゃんの家にやってくるまではどんな暮らしをしていたのですか?
つしま:あちこちを放浪していたよ。ごはんをくれるニンゲンにも会ったし、家に住まわせてもらってたこともあるけど、だいたいは外で狩りをして生きていたよ。ないしょだけど、盗みもちょっと……。仲間がいたときも、ひとりのときもあったよ。
――ふだんはどんな風に暮らしていますか? ツーさんの日常の楽しみは何ですか?
つしま:たいてい家で寝たり食べたりしてるよ。起きてるときは家の警備が俺の仕事さ。たまに見回りにも出かけるけど、冬は外に出ないよ。それ以外はおじいちゃんとごろごろしたり、遊んだり。虫ともよく遊ぶね。
――私はツーさんの大きな手が大好きなのですが、ご自身で思うチャームポイントはどこですか?
つしま:自分ではわかんないけど、おじいちゃんは俺の頭身(2.5頭身)が好きだって……なにをっ!
――家主のおじいちゃんは猫愛がとても深い方のようですが、特に印象に残っているエピソードを教えてください。
つしま:まだ通い猫だったとき、外で俺のことをよく探し回ってた。俺、実はものかげからこっそり見てたんだけど、おまわりさんに職務質問されたりしてたよ。あとはそうだなぁ。俺に魚とかのおかずを盗まれないように、立ってメシを食ってたのはかわいそうだった。
おじいちゃんは虫が苦手なんだって。虫を見て驚いてよく奇声を発しているよ。虫のほうが驚くよね。
――腹巻きなどいろいろなものを手作りしてくれるおじいちゃんですが、あの不気味な「足枕」の使い心地はどうですか?
つしま:ニンゲンは猫に何かを着せたがるよね。毛づくろいできなくなっちゃうから迷惑なんだよ……腹巻はまあ、気に入ってるけど。足枕は、よくできてるけど本物よりだいぶ固いね。でも「く」の字のところにはまって寝ると安定感があってなかなかいいよ。
リアルに描かれた猫たちに悶絶

虫を見て驚いて、おじいちゃんはよく奇声を発しているよ



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