フォロワーの数をおじいちゃんに聞いたら、「いっぱい」だって
――家出してしまうほど嫌いだった、びょんいんとは仲良くなれましたか?
つしま:仲良くはないけど、いまはびょんいんのほうからやって来るよ。あちこち触ってくるけど、痛いことさえしなければ、俺は寝っ転がってればいいからラクさ。爪も切らせてやってるよ。
――2017年7月に始めたツイッターのフォロワーも5万人を超え、どんどん有名になってきています。環境の変化はありますか?
つしま:ううん、ぜんぜん変わんないよ。俺が「俺のフォロワー今どれくらいいるの?」ってきいたら、おじいちゃんは「いっぱい」だって。おじいちゃんは、100以上はぜんぶ「いっぱい」なんだよ。
――今年4月末に発売された『俺、つしま』(小学館)は4月26日の発売後たちまち増刷となり、大人気です。著者の「おぷうのきょうだい」さんとはどんな人なのですか?
つしま:猫と一緒にごろごろしてられれば、それでいい人たちみたいだね。いつも家でごろごろしているよ。でもニンゲンがあんなにごろごろしてていいのかなぁ。猫の俺に心配されるって、さすがにどうなの。「ツーさん見てたら眠くなった」とか、「これも研究だ」とか、よく俺のせいにされるんだけど。
※※※
単行本化にあたって、ツイッターでは未公開のストーリーが加わり、可愛さや笑いだけでなく、泣かせる話もたくさん詰まっている
『俺、つしま』。本の帯にある「飢えもしたし、別れもあったよ。でも俺いま、シアワセだよ!」というツーさんの言葉を見ると、あらためて小さな生き物たちの命の尊さや、愛おしさを感じることができます。
<取材・文/鈴木麦(ライター、古代史・老舗企業研究者)>