一方で、法の場では「不貞行為」と呼ばれる不倫だが、これは性交渉などの性交類似行為を指すものだ。しかし、これを“商売”として行っていたならば「不貞には当たらない」という「独自の見解」をする謝礼交際カップルも少なくない。実際に謝礼交際を行う主婦・一代さん(仮名・45歳)はこう主張する。

「’14年に東京地裁で『銀座のホステスの“枕営業”は不貞行為には当たらない』という判決が出ていますよね。私は彼からも“サービス代”として請求書も貰っていますし、私も彼に領収書を渡しています。もし彼の妻に訴えられるようなことがあっても、私たちの関係は“商売上のもの”と言い張れます」
しかし、その主張を複数の弁護士に問うと、こう口を揃えた。
「たとえ“商売”を装うにしても、その“実態”が裁判では問われることになるでしょう」
もちろん“実態”とは、女性側が「本当に商売で行っているかどうか」という点に集約される。
「いわゆる『枕営業判決』では、女性側がクラブホステスだったので、“商売”と言い切れます。しかし、主婦やごく一般のOLの既婚者女性が、性的サービスを含む業を行っていると主張するならば、それを立証するだけの証拠を示さなければなりません」(大阪弁護士会所属弁護士のB氏)
やはり「請求書」「領収書」で“不貞行為ではない”と偽装するのは困難なようだ。事実、「この分野の専門家ではないが」と前置きしつつ、愛知県弁護士会の鈴木秀幸弁護士は次のように語った。
「このケースでは、その実態から、たとえ当事者が“商売”だと言い張っても、それは司法の場では、やはり認められないのではないか」
やはり、所詮は素人の浅知恵といったところだろうか。
<TEXT/秋山謙一郎>
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高学歴なアラフォー女性に広がる「謝礼交際」 vol.5 ―