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結婚してラクになりたい…「逃げ婚」した女性に待ち受ける罠とは

「女性が結婚を考えるのは、必ずしも好きな人ができたときとは限らない」と語るのは、男女の事情を長年取材し著書多数のライター・亀山早苗さん。現実逃避から“逃げ婚”に走った女性の行く末を、亀山さんがレポートします。(以下、亀山さんの寄稿)

結婚を“逃げ場”にしたがる女性

 女性が結婚を考えるのは、必ずしも好きな人ができたときとは限らない。むしろ、「結婚で人生を変えたい」「とりあえず現状から逃げたい」も大きな要因となる。
逃げ婚

写真はイメージです(以下同じ)

「私がまさにそう。完全に“逃げ婚”でしたね」  そう言うのはタカコさん(34歳)だ。大学を卒業して入った会社が、かなりのブラック企業で、残業につぐ残業に耐えかねて3年で辞めた。3年もったのは同期で彼女だけだったという。 「半年ほど休んで就職先を探したけど、再就職となるとなかなかうまくいかなくて。結局、契約社員で広告関係に潜り込みました。仕事は楽しかったけど、やはりここも労働環境が悪すぎた。それでもがんばってはいたんですよ。  そのうち学生時代の友人たちがどんどん結婚していくようになって。ああ、私も結婚したらここから逃げられる、今とは違う人生が待っていると思ったんですよね。お金もないし、当時住んでいたアパートはやたら大きなゴキブリが出るし、もう精神的に参っていました」

28歳で知り合った男性とスピード婚

 そんな折、友人の紹介で知り合った2歳年上の男性と28歳のときに電撃結婚。知り合って半年のスピード婚だった。 「彼は大手企業に勤めていたし、とりあえず専業主婦でもいいと言ってくれた。わりとおっとりしていて意地の悪いところもなかったから飛びついたんですよね」 逃げ婚に走った女性 いつかマイホームを買うために、彼の会社の借り上げマンションに住んだが、実質的にそこは社宅のようなもの。たまたま一軒置いた隣が彼の上司の家だったから、かなり窮屈(きゅうくつ)な思いをした。 「それはしかたがないことだと割り切れたんですが、彼の態度が納得いかなかった。『専業主婦なんだから、上司の家に行って奥さんを手伝ってほしい』とか、『土曜日に上司の家でパーティがあるから手伝って』とか、あんたは上司のために生きているんかい、というくらい気を遣っている。忖度(そんたく)ですよね(笑)」  しかも思いがけなく、夫は嫉妬深かった。長くつきあったわけではないので、そのあたりも見落としていたとタカコさんは悔しがる。 「自分が逃げで結婚していて恋愛感情があったわけではないので、彼もそうだと思っていたんです。まあ、嫉妬は愛情ではないから、彼も私を愛していたわけではないと思うんですが、支配欲が強かったのかな。 束縛夫 上司の件もあって、私も仕事に出たほうがストレスが減ると思ったので、結婚して3ヶ月くらいたって仕事を探し始めたんです。すると彼は『どんな会社に行ったの? 面接官は男だった?』とか、大学時代の先輩に会いに行くと言うと『男?』とすぐ聞くし。  ちょっとでも帰りが遅くなると、どこに行って何をしていたのか分刻みで聞こうとする。ブラック企業並に監視されてるわ、と思いました」  食べ物の好みの違いなども大きかった。彼は専業主婦で料理好きの母親に育てられたこともあり、インスタントのダシを使ったら「こんなもの食べられない」と言われたそうだ。 「ことごとく合わない、生活していくのは無理だとさっさと再就職を決めて、半年足らずで別居しました。一応結婚式を挙げてしまったので、かっこわるいから1年は待ってほしいと言われ、部屋を借りる初期費用だけは夫が出してくれて。彼も悪い人じゃなかったし、こんな結婚生活になるとは思っていなかったでしょうね。私が逃げ婚をしたのがいけなかった」  結局、誰かに頼っても別のストレスが生まれるだけなのかもしれない。だったら、自分に降りかかってくる困難は自分で払ったほうがマシだとタカコさんは笑った。
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“逃げ婚”で罠にはめられた女性の話
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