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大ヒット映画『カメラを止めるな!』、欧米でもまさかの評価

 日本で今、社会現象となっている大ヒット映画『カメラを止めるな!』。
『カメラを止めるな』公式サイト

『カメラを止めるな』公式サイトより http://kametome.net/index.html

 300万円の低予算で作られ、当初は東京都内2館のみで上映されていたインディーズ映画でしたが、口コミでそのおもしろさが広がって今では全国200館以上の拡大公開に。都内の映画館は連日満員で、観たくても観られない人が大勢いるとか。  そこで今回は、本作の欧米での評判をチェック! 世界の映画ファンにどう受け入れられているのかを探ってみたいと思います。

ロンドンの映画祭で満員御礼で追加上映、ブラジルで最優秀作品賞

『カメラを止めるな!』の欧米諸国での本公開はまだ決定しませんが、各所のホラー系・アジア系の映画祭に出品され、高い評価を受けています。
 日本公開に先駆けて出品されたイタリアの「ウディネ・ファーイースト映画祭」では観客賞2位に輝き、ブラジルの「ファンタスポア2018」ではインターナショナルコンペ部門で最優秀作品賞を受賞。  また、8月27日までロンドンで開催されていたホラー中心の映画祭「フライト・フェスト」では、前評判を聞きつけた大勢のファンがチケットを買い求めたため、運営委員会が追加上映を急遽決めたほどの大人気だったそう。 「最高に面白くて、最高に幸せな映画」「ユニークでスマート、狂気じみているのになぜか心が温まる」「生涯ベスト級」「泣くほど笑った」「何度も観たい!」と、現地観客からの熱量の高いツイートが後を絶ちませんでした。  この分だとヨーロッパや南米で本公開される日も、そう遠くはなさそうです。

有名映画評価サイトで驚異の100%を叩き出す

 ゾンビ映画の本場であるアメリカでは、7月に「ニューヨーク・アジアン映画祭」、8月にコロラドの「バツ映画祭」、フロリダの「ポップコーン・フライツ映画祭」、そしてロサンゼルスの「ジャパン・フィルムフェスティバル」で上映されています。  各地一回限りの上映チケットはすぐにソールドアウト。幸運にも鑑賞できた映画ファンがSNSで伝えてくれたところによると、ニューヨークやロサンゼルスでの客層はほぼ現地在住の日本人、うち約3割が日本人以外の映画好きだったとか。  すると、アメリカのファンも「私の好きな映画要素のすべてが詰まっていた」「今まで観た映画の中でも1、2位を争う娯楽性に富んだ作品」「ぶっ飛んだ映画」とツイッター上で大絶賛、最上級の褒め言葉が並びました。  また、米エンタメ系メディアは、「ゾンビ映画が持つ新しい可能性を証明してくれた一作」(バラエティ Variety)、「DIYスピリットと映画愛に溢れた作品」(インサイドワイヤー Inside Wire)、「素晴らしいオープニングシーンで引き込まれ、型破りのユーモアとキッチュな魅力に魅せられた」(ザ・ハリウッドニュース The Hollywood News)と、軒並み高評価。
映画評価サイト『ロッテン・トマト』 批評家・一般客共に驚異の100% 

映画評価サイト『ロッテン・トマト』 批評家・一般客共に驚異の100% https://www.rottentomatoes.com/m/one_cut_of_the_dead/#audience_reviews

 8月27日現在、映画評価サイト『ロッテン・トマト』ではレビュー数がまだまだ少ないとはいえ、批評家・一般客共に驚異の100%を叩き出しています。  さて、全米公開はいつになるのか? 本公開された後も満点をキープすることはできるのか? 楽しみに待ちたいと思います。 「Inside Wire」https://www.indiewire.com/2018/08/one-cut-of-the-dead-review-zombie-comedy-fantasia-fest-1201990760/ 「Variety」https://variety.com/2018/film/reviews/one-cut-of-the-dead-review-1202800409/ 「Hollywood News 」http://www.thehollywoodnews.com/2018/07/31/fantasia-2018-one-cut-of-the-dead-review-dir-shinichiro-ueda-2018/ 「Rotten Tomatoes」https://www.rottentomatoes.com/m/one_cut_of_the_dead/#audience_reviews <文/アメリカ在住・橘エコ> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
橘エコ
アメリカ在住のアラフォー。 出版社勤務を経て、2004年に渡米。ゴシップ情報やアメリカ現地の様子を定点観測してはその実情を発信中。
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