魚肉ソーセージとサラダチキン、ダイエット向きはどっち?徹底比較
【ラクうま美人ごはん vol.33】
「なんとなくヘルシー」を、明確に。
ウインナーや精肉よりもヘルシーなイメージのある「魚肉ソーセージ」。どんな時に食べていますか? 確かにさっぱりとしているので、ダイエットや夜食として最適と思いがちです。魚だし、人気のサラダチキンよりもヘルシーであって欲しいですが、実際はどうなのでしょうか?
そこで今回は、「魚肉ソーセージ」がダイエット食としてどうなのか? を検証し、サラダチキンとの使い分けについて考えてみたいと思います。
まずは、メジャーブランドの魚肉ソーセージ2種について栄養成分を整理してみましょう。
⇒メジャーブランドの魚肉ソーセージ2種、栄養成分
・おさかなのソーセージ(ニッスイ)
エネルギー130kcal/たんぱく質6.9g/脂質6.7g/炭水化物10.4g/食塩相当量1.3g
・1秒OPENおさかなソーセージ(マルハニチロ)
エネルギー129kcal/たんぱく質7.4g/脂質6.6/炭水化物10.0g/食塩相当量1.5g
多くの人が持つ魚肉ソーセージのイメージは、「高たんぱく質、低脂肪、低カロリー」ではないでしょうか?実際どうなのか、同じくヘルシー食材として人気の「サラダチキン(※)」と比較しながらチェックしてみましょう。
(1)高たんぱく質:サラダチキンの1/3程度の含有量
(2)低脂肪:サラダチキンの7倍の含有量
(3)低カロリー:サラダチキンの1.2倍のカロリー。
※セブンイレブン「サラダチキン(プレーン)」と比較
カロリー 112.7kcal
たんぱく質 24.9
脂質 0.92g
炭水化物 1.15g
この3点で比較をした場合、サラダチキンの方が断然に優秀であることがわかります。また、気になる糖質量を炭水化物量で比較をしても、サラダチキン方に軍配があがります(意外と糖質が含まれていることに注目しましょう)。つまり、糖質オフダイエット時のオヤツ、たんぱく質摂取を目的としたオヤツとしては、サラダチキンには及ばないことがわかります。
それでは他の側面から、魚肉ソーセージの強みを探していきましょう。
例えば、マルハニチロのトクホ商品とレギュラ―商品について、カルシウム、DHA、EPAの含有量をみてみましょう。
⇒マルハニチロのトクホ商品とレギュラ―商品、カルシウム、DHA、EPAの含有量 ・DHAリサーラソーセージ(マルハニチロ) カルシウム(―)/DHA 850mg/EPA 200mg
・1秒OPENおさかなソーセージ(マルハニチロ) カルシウム440mg/DHA 120mg/EPA 30mg
カルシウム、DHA、EPAに注目し、こららが豊富な商品を選べば、サラダチキンでは得られない以下の効果が期待できるということになります。
(1)カルシウム:骨・歯の形成や神経情報伝達に関わる重要な栄養素。多くの人が不足しがち。
(2)DHA:脳の構成成分として、成長期の脳に重要な栄養素。(子供)
(3)EPA:全身の循環器系(血液・血管)の健康維持に重要な栄養素。(成人)
まとめです。
糖質オフダイエット中のたんぱく質摂取には、サラダチキン。ダイエット中のカルシウムやEPA摂取には、それらが強化されているタイプの魚肉ソーセージを活用すると良いでしょう。またサラダチキンと比べた時の強みとしては、常温保存ができ、持ち歩きがしやすい点がありますから、各人の都合をふまえた活用シーンを決めるのが賢明でしょう。
<文、写真/スギアカツキ>
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【スギ アカツキ】
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。
現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。
Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@akatsukinohana
魚肉ソーセージをサラダチキンと比較してみた。
カルシウムやDHA・EPAが豊富な魚肉ソーセージ
スギアカツキ
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12