親が離婚した女性の苦悩。「男性はエイリアン。家にいる姿を想像できない」
男性はエイリアン。結婚生活がイメージできない
「女性だけの家庭で育ったから、男性が理解できなくて、エイリアンのように感じることですかね(笑)。苦手以前によく分からないという…。彼らの内面や行動、文化も謎ですが、それこそ大半の男性がヒゲを毎日剃っているという事実も、高校生の時に小説で知って驚きました。
恋愛はかなり慎重で、『とりあえず付き合ってみる』は絶対ムリです。結婚にも、20代半ばまでは嫌悪感を抱いていました。おそらく漠然(ばくぜん)とですが、結婚のもつ圧倒的なマジョリティ感に対して反発心があった気がします。
それくらいの年齢になって周囲の友人たちが結婚し出して、見聞きするうちに結婚生活も良いものらしいとわかってきたので、今は結婚願望もありますが、男性と暮らした経験が一度もないので“男性がいる生活”のイメージが湧かないんですよ。なので、この歳でもこれといった結婚観が持てずにいます」
――では、恋愛や結婚で理想とするのはどんな人ですか?
「夫婦のロールモデルが身近にいないので、以前は“夫婦はたがいに絶対的な理解者”と頭でっかちに思い込んでいました。そのため、両親のように不幸な結婚をしないためにも、絶対的な愛情や信頼を築ける伴侶がいいと思っていましたね。
でも、30歳を過ぎたあたりから、男女や夫婦には、幼児期の母子関係のような“絶対的な結びつき”はないことがわかってきて、今は、相手の気持ちが汲める、想像力のある人がいいと思っています。あと、父は、喜怒哀楽が激しくて怒りっぽく、傲慢な人なので、その影響からか、自分の承認欲求を満たすために恋人の気持ちを利用する男性や、『守ってやる』とか言う上から目線の男性は苦手。対等にいられる人がいいですね」
――年齢を重ねて少しずつ変わってきたのですね。この先はどうされたいですか?
「だらしない姿も見せあうような夫婦の日常が未だに想像できないので、今さらですがちょっとずつでもオトナになっていかなきゃですね。ただ、結婚がすべてではないので、もし相手が見つからなければ、すごく気の合う女友だちと一緒に住むのもいいなって思っています。
世の中、カップル信仰があって女性同士だとマイノリティ的な扱いをされやすいですが、同居の前提が恋愛関係である必要はなく、いろんなスタイルがあっていいんじゃないかなって。
そう思えるようになったのは、小さいころから一般的な『家族』や『親子』のイメージに当てはまらないことで、しんどい思いをしてきたからかもしれませんね」
<文/千葉こころ>
⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】千葉こころ
自由とビールとMr.Childrenをこよなく愛するアラフィフライター&編集者。
人生後半戦も夢だけは大きく徒然滑走中
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