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体罰や暴言で子どもの脳が変形。“指導”に見せかけた虐待の実情

「容認されると思って…」教育現場で繰り返される体罰

 しかし残念なことに、“指導”や“しつけ”に名を借りた暴力は今もまかり通っています。  2012年に大阪市立桜宮高校のバスケットボール部主将の男子生徒が、顧問の男性教諭(元教諭)から体罰を受けた翌日に自殺した事件を受け、文部科学省は「体罰根絶」を目指して、国公私立の小中高校、義務教育学校、中等教育学校、特別支援学校を対象に毎年体罰実態把握調査を行っています。  この調査を見ると、2013年度には4,195件あった体罰の発生件数は、昨年度には838件にまで減っています。ですが、そこには「教師や学校が体罰と認識しなければ、カウントされない」という事実があります。 学校 つい最近も兵庫県神戸市の中学校教師(37歳)が、柔道部員らに体罰を繰り返し、それによって複数の男子生徒が不登校になったという『東京新聞』(2018年9月13日)の中で、この教師が「けがをさせない程度なら体罰が容認されると思っていた」と神戸市教育委員会に説明したという話が載っていました。  ちなみにこの教師は、今年4月までの1年間に7人の生徒に平手打ちや頭を叩くなどを計10数回繰り返していました。  さらに驚いたことに、この教師が生徒たちに与えたのは、肉体的な暴力だけではありませんでした。教師が自分を正当化しながら生徒たちの心に深い傷を与えたこの事件を、次回も引き続き解説します。 <文/木附千晶> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 【木附千晶プロフィール】 臨床心理士。IFF CIAP相談室セラピスト。子どもと家族をめぐる問題を中心に社会・心理学視点から臨床・執筆活動を行う。子どもの権利のための国際NGO DCI(Defence for Children International)日本で運営委員、子どもの権利オンブズマン委員および『子どもの権利モニター』編集長を務める。
木附千晶
臨床心理士。「CAFIC(ケフィック) 子ども・おとな・家族の総合相談 池袋カウンセリングルーム」主宰。子どもの権利条約日本(CRC日本)『子どもの権利モニター』編集長。共著書に『子どもの力を伸ばす 子どもの権利条約ハンドブック』など。著書に『迷子のミーちゃん 地域猫と商店街再生のものがたり』、『いつかくるペットの死にどう向き合うか』など。
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