食い尽くしと同じくらい許せなかったというのが、「
女はみんな食が細いもんでしょ?」という彼の勝手な思い込み。
「女性にどんな幻想を持っているのか、『コンビニのおにぎり1個をペロリと喰えちゃう女は、女じゃない』と日頃から言っていたんです。色々理解できません」
女性のことを、カスミで腹が膨れる仙人とでも思っているのでしょうか。それまでも食べ方を注意すると、「
だって実家じゃこれ(好き勝手に食べるのが)普通だった」「
母親は自分よりも子どもの俺たちを優先してくれてたのに……」と、決まり文句のようにブツブツと愚痴っていたという彼氏。
「最後の最後に『
彼女に母親の要素を求めんな!』って言って別れました。だけど、何を言っても彼氏はきょとんとするばかり。彼は自分の何が間違っているのか最後まで分からなかったようで、その後もメールで『悪いところがあったらなおすから』『教えて欲しい。やり直させて欲しい』と一方的に連絡がきて。
ずっと無視していたんですがさすがにうっとうしくて『
悪いところをまだ分かっていないところがキモチ悪い』『
生理的にムリ』と送ったらさすがに連絡が来なくなりました。別れて1年ちょっと経ちますが、クリスマスあたりにまたケーキを食い荒らして、外に叩き出されてるもしれませんね(笑)」
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最低の“ヒモ・クズ男”選手権―
<文/赤山ひかる イラスト/やましたともこ>