菅田将暉主演『3年A組』4つの残念ポイント。永野芽郁のスカート丈も疑問
おそらく今クールでナンバーワンの注目ドラマ『3年A組―今から皆さんは、人質ですー』(日本テレビ系、日曜夜10時半~)。
菅田将暉が初の教師役で初連ドラ主演ということや、卒業まであと10日となった学校で担任教師がクラスの29名を監禁し、自殺した生徒の死の真相に向き合うための「最後の授業」をするというテーマなどは、放送開始前から大いに注目を浴びていました。
ここまでの4回分では、視聴率も評判も上々。でも、非常に楽しみにしていて、今も期待し続けているだけに、あえてちょっと残念なポイントを挙げたいと思います。
一つは、展開のシンプルさです。澪奈(上白石萌歌)を死に追いやった原因のフェイク映像を投稿したのが宇佐美(川栄李奈)で、嫉妬心からだったことも、動画を撮影したのが里見(鈴木仁)で、失恋が原因だったことも、里見に動画を撮らせるなどしていたのが甲斐(片寄涼太)で、家庭に大変な事情を抱えているということも、どれもこれも予想通りの王道パターンでした。
あまりに予想通り、というか、予想させるように作られているだけに、この先に「それらすべてがミスリードだった」結末があることを願ってなりません。
4話の最後には黒幕として「半グレ集団・ベルムズ」なる幼稚な設定が出てきたのも、きっと何かのミスリードに違いない! と信じたい。
もう一つ残念なのは、展開と同様に、セリフもまた「予想通り」に運んでいくことです。旬の若手を揃えた豪華さが、メリットでありデメリットでもあるのですが、菅田将暉や永野芽郁、川栄李奈など一部出演者を除くと、セリフが文節区切りであるため、文節で余白ができる度に先のセリフをつい予想してしまい、「また予想通りだった……」と寂しくなります。まるでセリフの続き当てクイズをしているような気分になるのです。
ドラマや映画を観たり小説を読んだりする楽しみの一つに、登場人物のセリフや行動を見聞きすることで、自分の引き出しにはない「他人の思考」をトレースすることがあると思います。でも、本作では、セリフがことごとく予想通り過ぎて、「他人の思考」が頭に入ってこないのです。
しかも、毎回、演技力の高い二人、永野が一歩前に飛び出してきて「実は〇〇だった」と澪奈の素顔について語る→菅田演じる柊先生の説教というのが、定番になっています。
柊先生は血管が浮き上がる鬼気迫る表情で、毎度「普通のこと」を言います。菅田将暉の演技力のおかげで、ありがたい気持ちになるのですが、言っている内容はごくごく普通。
余談ですが、トークの上手い人から聞いた話に、笑い転げて涙を流し、あまりに面白かったから誰かに話そうとすると、全然面白くなくて「あれ? こんな話だったっけ?」と思うことがときどきあります。実はトークの内容そのものではなく、その人の話し方や間のとり方、表情、キャラクター全てがあっての「面白さ」だったことに、冷静になって初めて気づくのですが、演技派・菅田将暉の毎回の説教は、ちょっとそれに似ています。
1)あえて、なの?展開が予想通り
2)セリフもことごとく予想通り
3)教師・菅田将暉の説教が普通すぎる
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