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ドラマ『3年A組』がベタすぎる理由。菅田将暉の子供っぽい説教もわざと?

秘密のファイルの名前に、吹き出した

 さて、第5話(2月2日放送分)では、読者モデルもやっている唯月(今田美桜)をメインに話が進みます。  第4話の終わりで、半グレ集団「ベルムズ」のリーダーKが澪奈の死にかかわっていたことが判明。実は唯月はモデルになりたいという夢を持ち、芸能事務所の支度金200万円が必要といわれ、Kの女になることを条件に、お金を融通してもらっていました。  ある日、ランニングをしている澪奈を見かけた唯月は、Kの前で「鼻につく。いなくなっちゃえば良いのに」と呟くのですが……。澪奈は後に自殺、Kはその自殺について意味深な発言をします。  最終的に唯月は自分が犯したことを告白し、「こういうふうにしか生きられなかった」と号泣しながら、Kにもらったペンダントに仕込まれたSDカードを柊先生に渡します。  ごついペンダントに入ったSDカード……。なんだか小学生の頃に読んだ「少年少女推理小説集」のような懐かしさを感じます。  そして、そのSDカードを読み込んだところからが、ケッサクです。なんと「フェイク動画顧客リスト」というタイトルのファイルが入っているではありませんか。ちょ……ファイル名!!! もう少しなんとかならなかったのでしょうか。あまりにそのまますぎて、思わず吹き出してしまいました。  しかも、顧客リストの備考欄にはご丁寧に「魁皇高校教師」と書いてあります。つまり、この学校の先生が死に関わっていた黒幕だということです。

多分これは子ども~10代向けドラマ

 ここまで観て、ようやく確信しました。どうやらこれは「良い子」たちのためのドラマだったのです。  夜10時半からの放送時間と、菅田将暉の演技力などから、てっきり大人向けのドラマだと思い込んでいましたが、わかりやすすぎる動機も、熱くてシンプル過ぎるメッセージも、子どもたちに向けたものと考えれば、すべて合点がいきます。ネットの怖さを学ぶ入門としても、良い教材だと思います。  視聴率ばかりを気にするなら、人口のボリュームゾーンで、かつテレビをよく観る中高年向けに作れば良いでしょう。しかし、若者や子どもを完全に切り捨てて中高年に絞り込む作品ばかり作っていては、テレビドラマに未来はありません。  子どもや若者が興味を持つドラマ作りには、大いに意義があると思います。ただ、自分たちに向けていると勘違いしてしまった大人視聴者が悪いのです。第一部を終えてようやく気付いたのは、「極めて幼稚なガキのまま成長が止まってる」のかもしれません。 <文/田幸和歌子> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
田幸和歌子
ライター。特にドラマに詳しく、著書に『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』『Hey!Say!JUMP 9つのトビラが開くとき』など
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