最近のバイトテロ問題で振り返る、バカッター炎上案件5選
最近立て続けに報道される飲食店の“バイトテロ”問題。
このような、TwitterをはじめとするSNSへの投稿を通して反社会的行動を世間にさらけ出す行為は“バカッター”と呼ばれ、社会問題になっています。
しかし“バカッター”騒動は今に始まったことではありません。今から7年前、毎日のようにネット上にバカッターが出現した次期がありました。
はじめは、2013年の5月。男子大学生がTwitterに、「水道に孕(はら)ませる」というコメントと共に、公園内でズボンと下着を下ろして、肛門に水道の蛇口を突っ込んでいる様子を投稿。たちまち「気持ち悪すぎる」「公園で下半身露出は公然わいせつだ」などと批判の嵐。
この一件からほどなくして、大手宅配ピザチェーンの「ピザハット」の従業員がTwitterに「ピザって息できないんだな お休み地球」とのコメントと共に、ピザの生地を顔に当てている写真を投稿して大炎上。
他にもこの時期、神戸市営地下鉄の駅で、線路内に男4人が侵入する様子や、学生数人がコンビニのアイス冷蔵庫に入っている様子が投稿されるなど、次から次へと“バカッター”事件が勃発。騒動は翌年以降まで続きました。
では、当時どんなバカッター事件があったのか、そして投稿者はどのような顛末をむかえたのか1件ずつ振り返ってみましょう。
同じく2013年8月、北海道警釧路署のミニパトカーの屋根に少年2人が乗っかり、パトカーの上でピースしたりと大はしゃぎする様子がTwitterに投稿されました。「中2病だからみんなでパトカー荒らしてきたぜー」との書き込みをし、それを見た人が即座に釧路警察に通報。
少年2人は、器物損壊容疑で逮捕されました。警察相手の悪ふざけは、中二病だからでは済まされない、犯罪行為。釧路署は「悪質な行為で、類似犯罪の抑止のために逮捕に踏み切った」とコメントしています。
2013年10月、「ファッションセンターしまむら」で店員に土下座をさせ、その様子を写真に撮ってTwitterに投稿した40代女性が強要罪の疑いで逮捕された事件もありました。
容疑者は、「タオルケットに穴が開いていた。返品のため費やした交通費と時間を返せ」などとクレームをつけてしまむらの店員を土下座させた上、自宅に来て謝罪するよう念書を書かせ、さらに「従業員の商品管理の悪さの為に損害を与えたとして謝罪するしまむら苗穂店の店長代理××と平社員××」(××は人名)というコメントと共に、土下座するしまむらの店員の写真をTwitterに投稿。
この強烈な土下座写真は社会に大きな衝撃を与えました。逮捕後、裁判所は容疑者に対し、名誉毀損を適用して30万円の罰金を科しています。
回転寿司チェーンの「くら寿司」の従業員が、切った魚をごみ箱に入れ、またすぐに拾ってまな板の上に置き直している動画をインスタグラムに投稿し、くらコーポレーションが退職処分と刑事、民事での法的措置の準備に入ったことを発表しました。
他にも、セブン-イレブンで、商品のおでんのしらたきを、従業員が口に含んで戻す動画が投稿されたり、中華チェーンのバーミヤンの厨房で、調理中に中華鍋から上がる炎にタバコの火をつける動画が投稿され問題視されるなど、不適切な動画の投稿が相次いでます。
7年前に立て続けに発生したバカッター事件
冷蔵庫事件で閉店。学生バイトに損害賠償請求か?
バカッター事件でも被害が大きかったのが、「ブロンコビリー・冷蔵庫事件」。2013年8月、学生アルバイトがステーキ・ハンバーグチェーンブロンコビリーの厨房で、食品を保管している大型冷蔵庫に満面の笑みで入っている写真を投稿しました。 ネット上では、この男性の素性やブロンコビリーの店舗が特定され、たちまち大拡散。「不衛生だし、こんな悪ふざけをする店員が作った食べ物は口にできない」と、ブロンコビリーの本社に苦情が殺到しました。 件の学生アルバイトは解雇されたものの、騒動は新聞テレビにまで取り上げられて世間からの批判の声は大きくなるばかり。店舗は営業を続けるには困難な状態に追い込まれて、けっきょく閉店に追い込まれました。 1枚の写真の投稿がもたらした被害はあまりにも大きく、ブロンコビリーの被害総額は数千万円に及び、「本件に関する損害賠償の請求についても検討しております」と発表しました。 写真を投稿した学生アルバイトは、ネットに顔と実名、学校名など個人情報がさらされ、嫌がらせにおびえる日々を過ごしていたそうです。
パトカーの屋根ではしゃいだ2名は逮捕
客がしまむら店員に土下座させた動画を投稿。逮捕・罰金30万円
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