2人のいた塾に、男子高生の母親が怒り心頭の様子で現れたのです。塾長と話し合いになり、内容はこのようなものでした。

「塾長いわく『息子がお宅の塾講師と交際していると耳にして驚きました。息子は進学校に頑張って入ってこれからが大切な時期なのに、勉強の妨げをするような塾講師はありえません!
もうこの塾は辞めさせますから。
金輪際その講師とも接触がないようにしてください』と言われたそうです」
塾長の説明によると同じ塾に通う別の生徒から母同士を経由して、今回の交際を知ったというのです。つい塾の友人に知子さんとの交際を話したという経緯があり、今回の事態になったとのこと。

「そのあと塾長と個別に話をしたのですが『教師になりたいなら生徒との関係は特に気をつけなきゃいけない。お母さんが怒るのももっともだよ。
こういった線引きができないなら正直、教師になる資格はないよ。申し訳ないけど、アルバイトは辞めてもらうからね』と言われました。塾長の言う通りだなと思いました。」
当時はメールが主流の時代でしたが、周りにも迷惑をかけてどうしようもない状態だったため、お互い連絡も取らず絶縁のような形で3ヶ月間の交際に幕を閉じたそう。
「
それ以来彼とは合っていません。間違った恋でした」教師を目指し塾講師になった知子さんでしたが、あやまちをおかしてしまったと非常に反省したそうです。
年下の異性との恋愛はエネルギーもある分盛り上がりやすいですが、立場をしっかり自覚しないと手厳しい結果になってしまう。そのことを忘れないようにしたいですね。
―シリーズ「
年下男子と付き合ってみたら…」―
<文/大庭スミ イラスト/ただりえこ>
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