離婚の原因など、当事者だってわからないことがあるのだから、その真相を知りたいと思うのはよけいなお世話だ。ただ、彼女はこう書いている。
「
以前から離婚することが二人の間で話題になるような感情的な言い争いや修羅場のようなことがありました」

河野景子オフィシャルブログより
これがただの夫婦ゲンカという範疇(はんちゅう)のことなのかどうかはわからない。どういうことが原因だったのかもわからない。「修羅場」という言葉まで使っているところを考えると、ただの夫婦ゲンカとも思いにくい。
ただ、この文章のすぐあとに、「
乗り越えなければならない出来事が起こって、ふたりで乗り越えてきた」と書かれている。さらに文章はこう続く。
「私たちは、夫婦でありながら同志、戦友のような存在でもありましたし、彼は矢面に立って私をはじめ家族を守ってくれていたのです」
修羅場のような夫婦ゲンカをしながらも、乗り越えなければいけないことがいつも起こってふたりで乗り越えてきた。そこまではわかるのだが、結局、彼は矢面に立って家族を守ってくれていた……。この文章の意味がわからない。
夫婦のことに関しては、こうやっていつの間にかはぐらかされているような感が拭(ぬぐ)えないのだ。隔靴掻痒(*)とはこのことか。
*隔靴掻痒(かっかそうよう):かゆいところに手が届かないように、物事の核心や急所に触れず、もどかしいこと。
一方で、控えめながら真意を吐露(とろ)していると思われるところもあった。
6年前に円形脱毛症になったことを何度か書いているのだが、これは明らかにストレスだろう。心も体も悲鳴を上げていると彼女自身、感じていたという。
ただ、ここでまた不思議な記述が出てくる。そんなとき、貴乃花が「
河野景子として仕事をしてみたらどうか」と言ってくれたというのだ。
そこまでこまやかに妻の生き方まで考えてくれるような夫と、「修羅場のような」ケンカがあるのだろうか、と読者であるこちらは頭を抱えてしまう。