「生きてるだけで痩せる」ダイエット術…運動より効く習慣がある
2. 腸を整える
腸内環境を改善する栄養素は食物繊維やビフィズス菌ですが、本書の一押し食材は「寒天」です。著者自身も「特別加工粉寒天」を毎日活用しているのだとか。「特別加工粉寒天」とは、特別に加工されたスティック状の粉寒天です。
私もさっそく近所のスーパーで入手しましたが、コーヒーやお茶、味噌汁などに入れても味は変わりませんし、寒天そのものが究極にローカロリーなんですよ。持ち運びにも便利なので、外出先でも簡単に食物繊維が摂れますし、食事の前に寒天入りドリンクやスープを飲めば、血糖値が急上昇するのも防げそうですよね。
糖質制限のしすぎはNG
最後に、やりすぎは禁物の糖質制限について。むやみに糖質制限をしてしまうと脳が勝手に省エネモードに。栄養が供給されない! と危機的状況になった(と勘違いした)脳は、栄養を貯め込もうと働きかけ、結果、代謝機能がダウンするという説もあります。
「血糖値が上がらなすぎるのも実は問題です」と本書も注意喚起しています。なぜなら、「脳が満腹を感じるホルモンがあまり出ないので、食事をしてもしても満たされない状態が続きます」、つまり「ずっと空腹だなんて、まさに苦行」という洒落じゃない事態に……。「糖質の制限をするなら、毎食ほどほどに調整する」など、継続可能な制限にしましょう、と本書。
「一生続けられないダイエットは、必ずリバウンドする」という金言も残してくれた本書。ダイエットにまつわる食事術、というよりは、健やかに生きていくための処方箋といった一冊です。
<文/森美樹>
⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】森美樹
小説家、タロット占い師。第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『私の裸』、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)、『わたしのいけない世界』(祥伝社)を上梓。東京タワーにてタロット占い鑑定を行っている。X:@morimikixxx
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