峰「生物は自分の身体を構成する形で栄養素を摂るのが一番効率がいい、と言っている人もいるようですね。そう考えてしまうと、人間は人間を食べるのがいいと言うことになりそうで、髪の毛をむしゃむしゃ食べたら毛が生えるのかという話になります。
コラーゲンを摂るのは栄養素としては無駄ではありません。しかし、その成分が
狙った場所にコラーゲンとしてすべて行くわけではありません。コラーゲンはタンパク質の一種ですが、食べると分解されてアミノ酸になって吸収されます。そのアミノ酸が身体のどこの成分になるかは分からないんですね。
コラーゲンを食べたら即お肌がつるつるになるかというと、それは言い過ぎですよね」

峰「ブルーベリーのアントシアニンが目にいいと言われ、今までにも研究がなされていますが、特にこれといった結果は出ていないようです。
ブルーベリーの成分で目にいいのはビタミンAくらいでしょうか。これが欠乏すると、暗いところでものが見えにくくなる『夜盲症』になりえます。
しかしビタミンAやD、E、Kは『脂溶性ビタミン』で、油に溶けるビタミンなのですが、摂りすぎてはいけません。残念ながら
食べるだけで目にいいという成分は、老眼なども含め、今のところ発見されていないんです」
サプリメントに限らず、一般的に信じられている健康などに関する科学的なことに根拠があるかを検証しているサイトがあります。是非参考にしてみてください。
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「総合医療」情報発信サイト
厚生労働省の事業による情報サイトです。がんやうつなどの各種疾患、鍼、ホメオパシーなどの各種施術・療法や、サプリメントなどに関する研究結果や解釈などが掲載されています。
米国国立衛生研究所(NIH)内のダイエタリーサプリメント室(ODS)、米国国立補完統合衛生センター(NCCIH)、米国国立がん研究所(NCI)内のがん補完代替医療事務局が運営しているサイトから許可を得て抜粋してきており、非常に信頼できる情報が掲載されています。
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疑似科学とされるものの科学評定サイト
明治大学が運営している疑似科学を検証しているサイト。コエンザイムQ10、ブルーベリーエキスといったサプリから、ホメオパシー、カイロプラクティックといった民間・代替療法、水素水やマイナスイオン、占い、ヒーリングやUFOに至るまで、ちまたで話題の科学らしいもののあれこれを評定しており参考になります。
宣伝や噂にダマされず、賢いサプリ生活を送りましょう!
<取材・文/和久井香菜子>
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