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セックスレスで悩んだ時に、絶対にしてはいけないこと/内田春菊

しない男の言い訳に腹が立ってきた!

 他の国よりも日本では、男がパートナーとセックスしなくなることに(というかおしなべて男の悪い傾向全てに)とても寛容な気がする。前も同じようなこと書いたけど、女のせいにしようと(性欲強すぎとか、あるいは性欲があることすら責めようと)している。忙しくて疲れてるのに思いやりが足りないとかさ。くそ、腹が立ってきた。  まだまだ怒りが湧いて来て冷静に考えるのが難しいのですが、セックスは一般的に男が上機嫌でないと出来ない(勃起に至らない)ので、レスになるのは、その相手とじゃいい気になれない、面目が保てない、勝った気になれない、などが理由じゃないかと思います。
内田春菊『がんまんが 私たちは大病している』 (ぶんか社コミックス)

内田春菊『がんまんが 私たちは大病している』 (ぶんか社コミックス)

 私ががん治療中に何回か誘われたりしたことを、「内田さんたらがんでも誘われるんですね」と言った人がいたけどそれは全く逆で、弱っている女が大好きな男は多いと思うんですよ。 「そんな、わたくしそのような気にはとてもなれませんわ…」 「まあまあ、俺が思い出させてやるぜ」 「やめて……いけませんわ……ああ」  みたいな(未亡人萌えなどもそう)。  とにかくその人の持つファンタジーはそれぞれなので、向こうが何に萎えているのかわからない。  女が働き出して自分より稼いでいるとか褒められているとか、またはどうも性体験が自分よりありそうだとか、そういう風にまとめたいものですが、この価値観の多様化といいますか、恋は虹色と言いますか、もしかしたら自分の彼女に対戦型テトリスに負けたから萎える場合もあれば燃える場合もあるかもしれないじゃないですか。

絶対にしてはいけないのは「自分を責める」こと

 多分男本人も気づいてなくて、自覚すらなく山と言い訳してるんですよきっと!  なので、 「これはすれ違いだしたかも?」  と思ったら相手を変える準備を始めるしか方法はありません。  他に相手がいたとしてもセックスする人はするので、 「私にはしなかったのにあの女とは」  なんて考えるのは無駄です。勝ち負けの問題でもよそでしてるかどうかでもなく、 「私としないのが嫌」  に集中して考えた方がいいと思う。そしてなによりも自分のせいにするのが一番体に悪いです。  結婚してる場合浮気だったら法的措置を取るのもまた一興ですが、自分を責めるのだけはやめましょう!!(大声)  私は某モトカレが韓流風俗に行ってるのがわかったとき、 「それがあなたにとって大切なことなら私も他に相手を作ります」  と言ってみましたが、もし結婚相手だったらもっと違う言い方をしたと思います。  せっかく付き合ったのにとか、せっかく結婚したのにという考えもどうなんだろう。この辺個人差があるんでしょうね。育ってきた家庭の形や親族とのあり方とか? 私には謎なので、想像ですが……。  人生短いのだからヘタな言い訳なんて聞いてないで、なんとか早めに別れて次行かないと、本人たち目線からだけ美しい「共依存カップル」が出来上がって終了となってしまいますよ。あー今回熱くなってちょっと書き過ぎましたわ。 <文&イラスト/内田春菊> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
内田春菊
漫画家、小説家、俳優、歌手。1984年漫画家デビュー。1994年『私たちは繁殖している』『ファザーファッカー』でBunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。最近では自身の大腸がん・人工肛門の日々を描いた『がんまんが』『すとまんが』で大きな反響を集める。『ファザーファッカー』を実母の目線で描いた『ダンシング・マザー』を2018年に発表。
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