「写真フォルダを見てみたら、中の下ぐらいのブスな女が…私のバスタオルを巻いてうちのソファーに寝そべっている写真を発見してしまって…気持ち悪過ぎて、思わず床に座り込んでしまいました」
夫の不倫相手が憎い気持ちは分かりますが…中の下ぐらいのブスなんて言い方はちょっとひどいですね。もちろん、もっとひどいのは夫と不倫相手ですが…。
「他にも、その女が私のマグカップで何か飲んでる写真や、彼の得意料理のたらこパスタを私のお皿とフォークで食べてる写真まであって…ホントKもその女も、一体どんな神経してるの? と不思議でたまりませんでした」
「もう、この部屋の物全部に触りたくない!」と家を飛び出した真純さん。
「とにかく気持ち悪くて気持ち悪くて…なんていうか、ふとゴキブリを一匹見つけてしまったら、あちこちから十匹ぐらい出てきたような気持ちになりましたね」
振り返ると、夫が追いかけてきたのであわててタクシーに乗り込み、女友達に連絡を取りました。
「その晩は、友達に愚痴りながら飲み過ぎてしまいましたよ…」
女友達の家にしばらく泊めてもらい、夫から連絡がきたのは、真純さんが家を出て4日後の事でした。
「Kは不倫を認め、謝ってはくれましたが…お互いにもう心は離れてしまっていて修復しようがないですね。しばらく距離を置いて落ち着いたら話し合おうという事になりました」
「とにかく、もうあの部屋にある私の物は全部捨てて、いちから買い直したいですね…」とため息をつく真純さんなのでした。
<文&イラスト/鈴木詩子>
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漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:
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