そもそも汚い印象があるトイレ。こちらのお宅では、便器内に空気をため込まないようにと、フタを開けた状態にしているが、実はこれは逆効果。大森氏が解説する。

水を流す際もフタを開けたままだと、水が飛び散り、菌が飛散する原因に。閉めるタイミング一つでもリスクは減らせる
「よく言われていることですが、排便、排尿後、水を流す際にフタが開いていると菌が飛散。いいことは一つもありません」
行動一つで、夏風邪や食中毒に感染するリスクが上がるのだ。
さらに、トイレ個室内にかけてあった手拭き用のタオルに着目。
「手を拭いて湿ったタオルがずっとかけられているのは菌とウイルスの繁殖の大きな要因となります。できれば使い捨てのペーパーなどに切り替えることを勧めます。また、単純に他人が用を足した後に手を拭いたタオルを使いたいと思う人はいないでしょうし……」
松本氏は掃除の仕方に言及。
「反動で病原体が水滴とともに周辺に飛び散るので、便器をブラシで強く擦るのは避けて。また、使用後の掃除用具はすぐにしまわず、きちんと乾燥させましょう」
掃除で汚しては本末転倒だ。
残りの3つのポイントは後日公開の後半で紹介していく。
【大森真帆氏】
総合内科専門医、大森真帆麻布十番クリニック院長。慢性疾患や季節性の疾患など、豊富に内科の診療経験を持つほか、透析医学や抗加齢医学にも精通する
【松本忠男氏】
環境衛生コンサルタント。日本ヘルスケアクリーニング協会代表理事。医療・介護・清掃関連企業に掃除のノウハウを提供。著書に『健康になりたければ家の掃除を変えなさい』(扶桑社)など
【大谷義夫氏】
呼吸器内科医。池袋大谷クリニック院長。日本アレルギー学会指導医。夏型過敏性肺炎の症例を多く診察。近著に『医師が教える「1日3分音読」で若くなる!』(さくら舎)
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病気になる家の特徴―