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いま話題の猫用全自動トイレは、本当に「買い」なのか

 最近、Twitter上では猫用の全自動トイレが話題になっています。家を空ける機会が多い方にとって全自動トイレは、とても便利なアイテムのように思えるはず。猫は環境が変わると強いストレスを感じてしまう動物だからこそ、長期連休の旅行時にペットホテルへ預けることをためらってしまう方も多いもの。そんな時、全自動トイレがあれば、住みなれたおうちでお留守番をしてもらえるのでは…? と思えてきます。
猫 トイレ

写真はイメージです(以下同じ)

 そこで今回は愛玩動物飼養管理士の筆者が、猫目線も加えながら「全自動トイレは買いか?」を考察! 実際に使用している方にも感想を伺ってきました。

全自動トイレの特徴とは

 全自動トイレは、猫がトイレ内に入るとセンサーが動き、排泄物を処理してくれるというアイテム。トイレ内を常に清潔に保て、飼い主さんの手間が減ることが大きな魅力となっています。
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 現在、発売されている全自動トイレの中には部屋が暗くなると自動でナイトライトがついたり、汚れが気になってきたらパーツごとに分解し、お手入れができたりするものもあります。ロボット系の電化製品はお手入れをどうするかが1番悩みの種になってしまうものですが、これなら長く愛用できそうな気もしますよね!

猫目線で見た全自動トイレの欠点とは

 日常で感じるトイレ掃除の手間を減らせ、外出時にも役立ってくれる全自動トイレは飼い主さん目線で見ると、いいことづくめなアイテムのように思えます。しかし、猫目線で見てみると、大丈夫かな…? と思う部分もちらほら。  そのひとつが、トイレの形。全自動トイレはカバーで覆われている「ドーム型」であることがほとんどですが、警戒心が強い子の場合はカバー付きのトイレだと怖がって入ってくれないことがあります。  トイレは猫が一番無防備になる瞬間。警戒心が強い子ほど、周りを見ながら安全に用を足したいと考えるため、カバー付きのトイレは好まれにくいのです。  また、猫の目は人間と比べて1/6の光源でも十分な視力を持ち、暗闇でも行動できる作りになっているので、ナイトライトは猫ではなく、飼い主さんにとってありがたい機能に過ぎないと言えます。

誤作動が愛猫のトラウマになってしまう可能性も

 そして、1番心配なのが誤作動が起きたり、センサーが正しく猫を感知してくれなかったりした時、事故に繋がってしまう危険性があるということ。全自動トイレは現在ようやく日本で注目を浴びるようになってきましたが、アメリカでは数年前から使用者がいるアイテム。  しかし、アメリカで猫の行動専門家をしているジャクソン・ギャラクシー氏は、自身が出演しているアニマルプラネットの「猫ヘルパー」というテレビ番組内で全自動トイレによる危険性を訴えかけており、飼い主が掃除を行う一般的なタイプの猫用トイレの使用を勧めていました。
猫 粗相 掃除

写真はイメージです(以下同じ)

 猫にとってトイレは安全な場所でなくてはいけません。にもかかわらず、誤作動が起きたり、センサーが正しく猫を認識してくれなかったりすると、例え事故に遭わなくても猫は怖い思いをします。それは、危険を察知して全自動トイレが急停止したとしても同じこと。たった1回の恐怖によってトイレを使うことが怖くなり、粗相に繋がったりトイレを我慢して下部尿路系の病気を患ってしまったりする可能性があるのです。  なお、全自動トイレは猫の重さを感知して動く仕組みになっているため、規定の体重未満の猫が入った時にはセンサーが正しく反応しないものもあるので、子猫と成猫の両方を飼育している方は注意が必要だといえます。
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使用者に聞く全自動トイレのメリット・デメリット
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