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シャネルの顔に選ばれたモデルが涙。トランスジェンダーで「ずっと闘いだった人生」とは

 ここ数年で人気上昇中の注目モデル、テディ・クインリヴァン(25)。このたび、シャネルのビューティーラインの新しい顔に選ばれ、話題となっている。  2017年には「勇気ある告白」をして、称賛を浴びたテディ。大きなチャンスと幸運をつかんだいま、「自分の人生はずっと闘いだった」と振り返る。
テディ・クインリヴァン

テディ・クインリヴァン

 シャネル・ビューティーの広告塔となったテディは、キャンペーン動画の一部をインスタグラムに投稿し、こう綴っている。 「悲しい出来事で泣くことはもうないけど、何かを達成した時には涙が流れることがある。今回のことがまさにそれ。  自分の人生はずっと闘いだった。学校では執拗にいじめられ、周りの子供たちは私を殺すと脅し、その殺し方について詳細に語った。自分の父親は私に暴力をふるい、『おかま』と罵られもした。仕事で性的暴行を受けたことを公にした時は、業界から悪い噂も立った。でもそういったひどい出来事全て、今回の勝利で帳消し」
 テディはこう続ける。 「まだこっそりと生きていた時代、自分のトランスジェンダーとしてのアイデンティティを公にしていない時代にシャネルのショーには2度参加した。カミングアウトをした後、いくつかのブランドとの仕事は無くなるって思っていたし、シャネルのようなアイコニックなブランドと仕事出来る日はもう来ないだろうと思っていた。  でも今、シャネル・ビューティーの広告塔になる。シャネルが、トランスジェンダーであることを公表した人を起用するのは初めてで、私がその最初の1人となった。自分がコミュニティを代表することは誇りだし、恐れ多い気持ちだわ」

「普通の女性」として生きてきたが……

 2015年にルイ・ヴィトンに見出されて以来、めきめきと頭角を現し、シャネル、グッチなど高級ブランドのショーでランウェイを歩いてきたテディ。だが、それはまだトランスジェンダーであることを公言する前だった。  長い間、生まれながらの性別と現在の性自認が一致している「シスジェンダー」として、公の場で活動してきたテディ。だが実際のところは、16歳に性転換し、それ以降は生まれつき「普通の女性」だったかのように生きてきたという。
 人気モデルとして多数のファッションショーに出演していた2017年、トランスジェンダーであることを初めてカミングアウトしたテディ。しかし、そこでキャリアが途絶えることはなく、世界で最も需要のあるモデルの1人として、数多くの有名ブランドのキャンペーンの顔を務めてきた。

わざわざカミウングアウトした理由

 さて、それまで女性として生きてきたテディが、なぜカミングアウトに踏み切ったのか。それは、アメリカの政治情勢にあるという。オバマ前大統領の時代にLGBTQの状況は大きく改善されたものの、現在のトランプ政権になってからトランスジェンダーを取り巻く環境は厳しくなったという。  自らのジェンダーをいつか公表する覚悟はしていたというテディだが、米社会のひどい現状をまのあたりにして、カミングアウトすることの重要性と緊急性を痛感。そんなときだからこそ、モデルという立場を利用して、発表することを決断したそうだ。
 公表することで周囲からの反発を招くかもしれないとナーバスになっていたそうだが、インスタのフォロワーは激増し、マーク・ジェイコブスをはじめファッション業界は、その勇気ある告白を称賛した。  ちなみに、シャネルがトランスジェンダーモデルを起用するのは今回が初。つい先日には、高級下着ブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」がトランスジェンダーモデルを起用することが発表され、ますます多様性が広がりを見せているファッション業界。テディのような「トランスジェンダーモデル」が活躍し、それが当たり前になる時代はそう遠くないのかもしれない。 <文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>
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