オダギリ ジョー「自分が納得できない仕事はやっちゃダメだと思います」
目指したのは、日本映画の主流の裏側にあるものへの挑戦
――最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。
オダギリ「きっと最近の映画は、スピード感重視で、テンポをあげて見やすく作っているものが多いと思います。これは泣けます、これは笑えますという、分かりやすくて宣伝のしやすい映画。あとは原作モノだったり。でも映画って、本当はいろんなタイプのものがあるべきですよね。今の日本映画は、多様性を失っているようで、非常にもったいない状況にあると思うんです。
この映画が目指したのは、そうした今の日本映画の主流の裏側にあるものへの挑戦です。時間の流れ方だったり、人の描き方だったり。流行りのものとは全く違うと思いますが、だからこそ感じられる何かがきっとあると思う。ですから、ぜひ映画館で身を置いて、一瞬立ち止まる気分で、この映画を観てもらえたら嬉しいです」
(C) 2019「ある船頭の話」製作委員会
<文・写真/望月ふみ>
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望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi
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