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故郷の親友と、東京の私。子育ての悩みがズレまくって険悪に…

「結婚や出産のタイミングを友達と合わせたい!」
ママ会 妊娠 妊婦

写真はイメージです(以下同じ)

 そう考える女性は意外と多くいます。不安なことだらけの人生の新しいステージで、これまで仲良くしてきた友人と一緒に悩めることは女性にとってとても心強いことでしょう。  しかし、地方と都会では結婚・出産のタイミングはずれやすいものです。女性の初婚・第一子出産の平均年齢が最も高いのはいずれも東京都で、それぞれ29.9歳、32.3歳。そして、結婚では福島県が最も若く28.3歳、出産では宮崎県で29.4歳です(※)。統計上で見ると大した差がないように感じますが、なぜか地元の友人とライフイベントのズレを感じてしまうこともありますよね。そんなギャップの中、できれば友人と同じタイミングで結婚したい……そう思った時、どんな障壁にぶつかることになるのでしょうか。

親友と同じタイミングで出産して、ライフステージを共有したい

 羽海野遥さん(仮名・29歳)は、都内で公務員として働く女性。大学で静岡から上京後そのまま東京に残って、24歳で結婚した彼女は、周りからは「早婚」と言われたといいます。 「早い結婚を決めたのは、私が友人の少ないタイプだったので寂しかったことと、唯一の親友である地元の友人から、早めに結婚を決めるという話を聞いたからでした。あまり新しい友人を作るのが得意ではないので、大学~社会人になっても地元の彼女以上に仲のいい友人もできませんでしたし、結婚はともかく、彼女とできるだけ近いタイミングで出産はしたいと思いました。  というのも、子育てやママ友事情など、子どもを生むにあたっての様々な悩みを、仲のいい友人と共有したくて。子どもの年齢が近ければ、彼女とこれから先も、ライフステージがかぶって来ると思ったんです。そうすることで、彼女ともずっと仲良くしていきやすいでしょうし、自分の負担が軽くなったり、旦那への依存などが減るのではないかと考えました。そんな理由で、私は24歳で一つ年上の職場の先輩と結婚しました」  出産によるホルモンバランスの変化などは、女性を精神的に不安定にするという話もありますし、遥さんなりのリスクヘッジの意味合いもあったようです。

田舎と都会の物価の違いに苦しむ結果に……

 しかし、念願叶って親友と同タイミングの結婚・出産を果たした羽海野さんですが、思ったように上手くはいきませんでした。 「彼女は地元住まいで、私は都内で共働きの生活。たったこれだけの違いだったのに、彼女と私の悩みは全くかみ合わなかったんです。 通帳を見て計算する女性 私は、旦那とお互い、大学の奨学金を抱えながらの子育てが予想以上に金銭的に厳しくて。共働きで、両親も近くにいないので、場合によってはベビーシッターや家事代行を頼まざるを得ないことも痛手でしたね。  逆に親友は地元婚だったこともあり、近くでお互いの両親のバックアップもあり、金銭的な不安を感じることはほとんどないようでした。友人はパートタイマーなので時間の自由もきくし、生活費にしても、時間にしてもあまり不自由しておらず、電話で聞く愚痴はたいてい、職場のお局がうるさいとかそんな話でしたね。  私はフルタイム勤務で時間に追われていて、お金の余裕もなくて、子どもを保育園に入れようにも、なかなか入りたい保育園に通わせることもできない……。結局私はこんなに急いだ結婚出産のせいで、彼女との環境の違いを羨むばかりになってしまったんです」
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悩みがすれ違い続けた二人は……
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