夫と心が通じない…「ご主人はアスペルガー症候群かも」と医師に言われた妻のショック
ネットを検索するとアスペルガー症候群に関する情報はたくさん見つかりました。もし彼がアスペルガー症候群だとすると、これまで理解し難かった発言や行動もそれが原因だと納得できる気がしました。原因がわかりさえすれば、対応ができる。
<ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)の症状>
(以下、NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター公式ホームページより抜粋)
・会議などの場所で空気を読まずに発言してしまい、ひんしゅくを買う
・視線があいにくく、表情が乏しい
・予想していないことが起きると何も考えられなくなり、パニックを起こす
・自分なりのやり方やルールにこだわる
・感覚の過敏さ、鈍感さがある(うるさい場所にいるとイライラしやすい、洋服のタグはチクチクするから切ってしまう)
・手先が不器用である
・細部にとらわれてしまい、最後まで物事を遂行することが出来ない
・過去の嫌な場面のことを再体験してイライラしやすい
(抜粋以上)
とはいえイクミさんの心情は複雑でした。彼を病院へ連れて行くためには、きちんと理由を話さなければなりません。彼はどんな反応をするだろうか……。ただ、コミュニケーションがうまくいかないことでストレスを感じているのは、彼も同じ。なぜ二人の会話が噛み合わないのか、ずっとわからないその原因を探り、今後どのようにしたら良いか考えるためにも、「彼がアスペルガー症候群かもしれない」という仮説を検証したい……。
イクミさんは内心モヤモヤしながら、スマートフォンでアスペルガー症候群のチェックリストを見つけて眺めていました。誰にでもひとつやふたつは当てはまるでしょう。しかし彼に関しては、チェックリストがまるで彼の特徴を挙げ連ねたものではないかと感じるほど、当てはまる項目がたくさんあるのです。そう感じると同時に、彼をアスペルガー症候群だと決めつけているかのような自分の行動を嫌悪しました(後日配信の次回に続きます)。
<文/佐藤 由実>
【参考サイト】
「ASD(自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群)」NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター公式ホームページ