猫だけどチベットスナギツネ顔。元捨て猫ノンくんのシュールな表情
最初はノンくんを警戒していたマロンちゃんだけど……
マロンちゃんは初め、ノンくんに対して警戒心を抱いていたため、ケージを活用して徐々に距離を縮めることに。すると、1ヶ月も経つ頃には一緒に遊んだり、ノンくんを我が子のように気遣う素振りを見せたりするようになりました。
「今でも忘れられないのが、ご飯が遅くなりノンが鳴いていた時のこと。その様子を見たマロンはどこかへ出かけていき、しばらくするとコオロギを捕まえて帰ってきました。そして、咥えていたコオロギをノンの目の前に置いたんです。きっと、お腹が空いていたノンを見てマロンは、なんとかしてあげたいと思ったんでしょうね。猫の母性に目頭が熱くなった瞬間でした。」
2匹は本気の喧嘩をしたことがないほど仲が良く、野田さんが畑仕事をしていると、傍にやってきて見守ってくれることもあるのだとか。
そんな2匹の姿を微笑ましく見つめている野田さんはこんな想いも抱いています。
「私自身、余生の過ごし方を考える年齢になったので、この子たちが、私が飼える最後の猫だと思っています。だからこそ、一緒に過ごせる一分一秒を大切にしていきたいです」
真夏の駐車場でひっそりと命を落としてしまうかもしれなかった1匹のキジトラは、人間と猫仲間のどちらからも愛され、少しぽっちゃりしながらニャン生を満喫中。
必死に助けを求めていた、あの頃の姿はもうどこにもありません。
<文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>
⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】古川諭香
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291
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