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「今年こそ結婚」と焦る女性が、自分を振り返って泣き出したわけ

 こんにちは。恋愛婚活コンサルタントの菊乃です。  毎年、年末年始は「今度こそ人生を変える」と意気込む方がご相談にやってきます。
結婚式

「今度こそ!」と結婚に意気込むものの… ※写真はイメージです

人生が劇的に変わるツールを探すと、迷走する

 先日、いらっしゃった愛実さん(仮名・29歳)もそのような方の一人。相談日程を決める際に「できるだけ早く」というご要望でした。  愛実さんは正社員で働いた経験がないことにコンプレックスをお持ちでした。20代後半にさしかかり結婚を考え、婚活イベントに参加した時に、いいなと思った大卒正社員から「仕事は何しているの?」と聞かれてバイトと答える自分が恥ずかしくなったそうです。  そこで、正社員として働くためにバイトを続けながら転職活動を行ったそうです。有名なキャリアカウンセラーにアドバイスをもらい、パソコンを買いスキルを身に着け、適職探しのセミナーを受けるも、書類が通過するのは派遣社員ぐらい。  資格取得やセミナーを受けるのもタダではありません。金銭的に厳しくなり不安になると「この資格を取れば正社員になれるかも!」「このセミナーを受ければ人生好転するかも」と自分を幸せにしてくれる“何か”を探すのですが、1年がすぎても正社員になれず、恋人もできず20代が終わろうとしていました。そうして先が見えなくなり、ご相談に来たのでした。

一発大逆転の魔法は存在しない

 愛実さんの行動は素晴らしいですし、現状を変えるために努力をしたのでしょう。しかし、恋愛でも仕事でも、何年もかけて開いた差を埋めるのは簡単なことではないのです。  もはや婚活のアドバイスではありませんが、1年の転職活動で感じた「自分はどんな人間なのか」を振り返ってもらうと、愛実さんは泣き出しました。向き合いたくないほどのダメ人間だと感じたそうです。変わろうと思うのに変われず、お金も時間も使ったのに何者にもなれていない、と。愛実さんは「ちゃんとした人にならないといけない」と思っていたそうです。 落ち込む でも、その等身大の自分を使い、自分にできるやり方で生活を安定させるしかないんです。空っぽの自分から目を背けて、外に幸せにしてくれる何かを探しても、同じ失敗を繰り返すことになります。  愛実さんがバイトで勤務している大手サービス業の会社には、正社員登用制度があるそうです。以前の愛実さんは「正社員になったら転勤もあるんでしょう。別にこの会社じゃなくても」と、採用されてもいないのに上から目線で考えており、社員の仕事を舐めていたそうです。  無計画で不安になると衝動で「これさえやれば変わる」というものを探しますが、結局は何も積み重ならないで他の人と差が開く。一発で人生が変わる魔法はないのです。それを痛感した愛実さんは、現在、正社員登用に向けてコツコツ努力中です。
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婚活市場にもいる、他力本願な女性たち
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