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「2週間後に結婚式あげなきゃ!」ワケあり婚の事情

 こんにちは。おまみこと、長谷川真美です。6年のウェディングプランナーの経験を経て、式場専門のコンサルタント、プランナー養成講座の主催、フリーランスのウェディングプランナーをしています。
結婚式 指輪

写真はイメージです(以下同じ)

 結婚式は、早い方だと1年以上前から準備に入る方もいますが、遅い方だと「数ヶ月前」という方もいます。今回、お届けするエピソードは、2週間で結婚式当日を迎えられたおふたりのエピソードです。

なぜか怒り気味の新婦の父親

 両家のご両親揃って来られたおふたりの第一印象は、「若い!」のひと言。通常であれば、ご挨拶をして、おふたりの結婚式へのイメージやご要望を聞いていくのですが、最初に口を開いたのは新婦のお父様でした。私が席に着く前に、「2週間後にできますか!?」と勢いよく尋ねられます。  私は突然のことに驚いてしまい、何のことなのか瞬時にわからず、「あ、えー……と……、お式をでしょうか?」と返すのが精いっぱいでした。  お父様は、「そうです! 結婚式を今から2週間後にしたいんですが!」と、先ほどと変わらない勢いで言います。もちろん、バンケットが空いていれば2週間後でもできますが、通常ではあまりないことなので、理由をうかがいます。すると、「妊娠したんだよ!」と、お父様がお怒りの様子で言われます。  ここまで、新婦のお父様以外、誰も言葉を発していません。その言葉を聞いた私は、「そうなんですね!おめでとうございます!」と伝えました。すると、新婦のお父様は、「めでたいのはめでたいが、結婚前に妊娠したものだから、まわりにそうだと気づかれたくない」と言います。今では、「授かり婚」という言葉もありますので、オープンにする方も多いのですが、新婦のお父様は、そのことを嫌がっている様子でした。

急ピッチで進む式の手配

 空いているバンケットがあるか、招待されるゲストの都合、その他、手配しなければいけないアイテムが発注可能かなど、多くの確認を要します。通常であれば、2週間前はすべての発注の締切日であるため、すぐにでも発注を終えなければいけません。招待人数は、近しい親族のみということで、20名ほどでした。  そういった場合は、招待状の作成もしなくていい(本来は、もちろんあった方がいいです)ので、その場で出欠を確認していただきました。会場は、遅い時間のいちばん大きな会場しか空いていませんでしたが、他の式場に見学に向かい、選んでいる時間がないのでその場でご予約となりました。そのままドレスの試着に向かってもらい、選べるドレスも限りがありましたが、それもすぐに決めていただきます。

「順番だけは間違えるなよ」と言ってきた新婦の父

結婚式 新婦 私は「近い親族だけなんだから、妊娠していることを伝えてもいいのでは?」と思いましたが、お父様は普段から、甥や姪にも「順番だけは間違えるなよ」と言っていたそうで、その手前、自分の娘がそうなってしまったことにバツが悪かったそうです。ただ、招待される親族も、2週間後に突然結婚式をされたら気づくのでは? と思っていたら、当日、新婦もつわりで体調が思わしくなかったので、さすがに親族は気づいていました。  最後の最後まで、おふたりと打合せをした印象はほとんどなく、ほぼ新婦のお父様とやりとりをして当日を終えることに。披露宴を終えてから、控室で新婦が私に手紙をくださいました。その手紙は、若い方とは思えないほどの達筆で「父がいろいろと口うるさくご迷惑をおかけしました。元気な赤ちゃんを産みたいと思います」と書かれてありました。その文字を見て、「厳しくも愛されて育ったんだな」と思いました。

結婚前の妊娠にバツの悪かった新婦父も孫には…

赤ちゃん 慌ただしく、神経を擦り減らす担当にはなりましたが、その翌年のお正月にはかわいらしい赤ちゃんがいっしょに写った年賀状が届きました。そして、「じぃじの目がゆるみっぱなしです」と書かれてあり、「授かり婚」を許していなかったお父様の様子はまったくイメージできないもので、こちらも思わず笑顔になりました。「ウェディングプランナーをしていてよかったな……」と心から思う瞬間ですね。 <文/長谷川真美> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
長谷川真美
結婚式場専門コンサルタント、ウェディングプランナー養成塾「おまみ塾」を主催。ウェディングに携わって15年。5年間のプランナー業務を経て、式場コンサルタントに。株式会社OMエンタープライズ代表。プランナー時代の経験を書いたブログ、instagram:@om_enterprise.0222(OMエンタープライズ)
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